渋野日向子 耐えた1差首位!日本人初メジャー2勝へ粘りのゴルフ

 「女子ゴルフ・全米女子オープン・第3日」(12日、チャンピオンズGC=パー71)

 初出場の渋野日向子(22)=サントリー=が首位を守った。2位と3打差の首位から出て1バーディー、4ボギーの74と落とし、通算4アンダーに後退したものの単独首位は譲らなかった。2位のエイミー・オルソン(米国)とは1打差。19年のAIG全英女子オープンに続く、日本人初のメジャー2勝目を懸けて最終ラウンドに臨む。

 しぶこが耐えた。最高峰メジャーの決勝ラウンドとあってピンは難しい位置に切られ、前夜の雨でボールに泥がつきやすい悪条件。この日にスコアを伸ばしたのはわずか2人で、通算のアンダーパーも4人だけ。渋野も再三のピンチに見舞われ、3つスコアを落とした。それでも、メジャー通算2勝目へ最初の関門を乗り越えた。

 スタート時から笑顔を見せていたが、実は「緊張で足が5センチ浮いた状態。(足が3ミリ浮いていると設定されている)ドラえもんの気分でしたよ!!」。アイアンショットを前半は左に引っかけ、後半は右に押し出し気味と定まらない。

 1番は14メートルを3パットし、今大会では初めてボギーが先行。バンカーから1メートルに寄せてバーディーにした5番パー5が唯一、伸ばした場面だった。その後の13ホールはチャンスにつくことがほとんどなく、ボギーが3つ積み上がった。

 それでも「取り戻したい気持ちが余計に悪くすると思ったので、しっかり抑えてやっていた」。10番パー4では前の木が邪魔になる左ラフから無理に狙わず、55ヤードの第3打を60センチにつけてパーをセーブ。「今まで攻めのゴルフだけやっていたのが、粘るゴルフもちょっとずつできるようになったんだよってとこですかね」と振り返った。

 前日に続き、プレー後は日米の中継テレビ局や現地の記者らに次々と囲まれた。全てをこなすと日が暮れてしまうので、いったん打ち切って練習場へ。一通りショットを打ったが納得できないようで、ビデオでスイングを確認した。最後の一人になるまでライトの中で打ち続け、さらに練習グリーンへ。合計1時間ほどの調整後、嫌な顔も見せずに再び取材に応じた。

 最終日は朝から雨の予報で、特に午後は雷雨100%。「攻めようにも攻められない天候だし、とりあえず粘るしかない。長い一日になると思う。明日もよろしくお願いします」。最後も笑って、すっかり日が暮れたコースを後にした。日本人初の偉業達成まで、あと18ホールだ。

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