ウッズ、粉砕骨折と複雑骨折では全治に3倍の差?日本の医師が見解
米男子ゴルフのタイガー・ウッズ(45)が運転する乗用車が横転し大破した。ロサンゼルス郡保安官事務所などによると単独事故。ウッズは両脚を粉砕骨折するなどの重傷で、右下腿(かたい)数カ所を固定する手術を受けた。兵庫県芦屋市の松本クリニック・松本浩彦院長が、デイリースポーツの取材に対し見解を述べた。
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時差の関係などで詳細な情報が入ってこない中ではよく分からないのですが、粉砕骨折ということであれば、いわゆる単純骨折、複雑ではない骨折です。複雑骨折であれば、折れた骨が皮膚から外に出ている状態を指します。折れた骨が皮膚から飛び出していなければ、どんなに粉々になっていてもそれは粉砕骨折であり、複雑骨折にはなりません。
普通の骨折であれば釘を中に入れることで治していきます。複雑骨折の場合は、いったん皮膚の外に出てしまった骨をそうやって釘でつないでしまうと、骨髄で感染が起きてしまいます。そうならないように足の外で骨を固定していく創外固定というやり方で治していきます。
粉砕骨折と複雑骨折では、全治で言えば3倍ほど違ってきます。複雑骨折の場合は退院には1年、うまくいって6カ月、ゴルフができるようになるのに3年ほどかかると思われますが、粉砕骨折であれば、その3分の1の時間ということになるでしょう。