小祝さくら 3打差4位からまた混戦制した 悪天候なんの!今年3戦2勝

 「女子ゴルフ・Tポイント×ENEOS・最終日」(21日、鹿児島高牧CC=パー72)

 降雨サスペンデッドとなった第2ラウンド残りと最終ラウンドが行われ、小祝さくら(22)=ニトリ=が、通算10アンダーで通算4勝目を挙げた。3打差4位から最終ラウンドに臨み、3バーディー、1ボギーの70で逆転優勝。昨年と統合された今シーズンは今年初戦に続く3勝目で、賞金女王争いでもトップに躍り出た。2打差8アンダー2位に鈴木愛、ペ・ソンウ、サイ・ペイインが続いた。

 逆転の女王が、また混戦を制した。小祝が2打差をひっくり返した今年初戦に続き、中2週で3打差を逆転。最大瞬間風速14・4メートルで時折雨もちらつく中、「優勝争いできるだけで幸せ」と笑顔を心掛けるプレーで悪条件を克服した。

 前半1バーディー、1ボギーのイーブン、後半は2バーディー、ノーボギーの70。「後半は耐えるホールが多かったけど、風が強い中でもボギーにせず、パーを拾えたのが大きかった」。最終18番で2メートルのパーパットを沈めるなど、我慢のゴルフを勝因に挙げた。

 勝負に出たのは15番パー4だ。表示は300ヤードだが、この日はピンまで240~50ヤードと聞き、「自分の順位を見ていたので、ここは攻めなきゃいけない」とドライバーを手にした。混戦を抜け出すためにバーディー必至と果敢にワンオンにチャレンジ。狙いより右に出たがギリギリ池には入らず、残り20ヤードから1メートルに寄せ、バーディー。続く16番もバーディーで単独トップに立った。

 風対策の取り組みも奏功した。もともと高弾道のため、19年の初優勝後から風の影響を受けにくい低い球を打つ練習を積んできた。2番パー4、残り125ヤードを9番アイアンで2メートルにつけたショットは「思い通りに打てた」という納得の一打だ。

 優勝賞金1800万円を上積みし、今季の獲得賞金は1億円を突破。賞金ランキングも3位からトップに浮上した。自身へのご褒美はオフの旅行だ。以前の第一希望はエジプト観光だったが、コロナ禍を考慮し、国内も検討中。「宮古島のビーチでゆっくりしたい。USJに行ってみたい」とモチべーションにしている。

 今年3戦2勝で、20年との統合シーズン3勝目。目標と公言する賞金女王へ順調過ぎるが「まだ3試合目なので全然、気を緩めない。また来週もいいプレーができるように気を引き締めたい」と慢心はない。パッティングを課題に挙げるなど、あくなき向上心も強さの要因だ。おっとりした口調からは想像もできない勝負師の顔も持つ。黄金世代の小祝が、このまま黄金時代を築く勢いだ。

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