高橋彩華がツアー初V王手 98年度生まれ黄金世代10人目栄冠へ単独首位キープ
「女子ゴルフ・ワールド・サロンパス・カップ・第3日」(8日、茨城GC東C=パー72)
ツアー未勝利の高橋彩華(22)=東芝=が3バーディー、ノーボギーの69で通算12アンダーまで伸ばし、単独首位を守った。最終日は1998年度生まれの黄金世代で10人目の優勝を狙う。3打差の2位には大里桃子、西村優菜、西郷真央が並び、さらに1打差の5位に上田桃子、笠りつ子、岡山絵里、臼井麗香の4人が続いている。
今度こその予感が漂う。抜群の安定感で単独首位をキープした高橋が、ツアー初Vに王手をかけた。簡単ではないメジャー大会のコースセッティングでノーボギーの69。「今日は昨日よりピン位置が難しかった。その中でも落ち着いてゴルフができた」と納得の表情を見せた。
ショットの縦距離に5ヤード前後の誤差が生じ、なかなかチャンスにつけられない。バーディーは三つしか奪えなかったが、5番、8番、12番でいずれも2メートルを沈めてパーセーブ。「ほかにも1・5メートルぐらいの微妙な距離を取りこぼさなくて良かった」と我慢のゴルフを振り返った。
2021年はアクサ・レディース、ヤマハ・レディース葛城で2週連続3位とあと一歩届かない。3週前のKKT杯バンテリン・レディースは最終日に首位で出ながら15位に終わった。試合後に母・真由美さんから「毎週トップ10が目標でいいんじゃないの」と言われたことで変われた。初優勝の重圧から解き放たれ、気楽にプレーできるようになった。
最終日最終組は自身5度目、今年だけで3度目になる。大里が3打差2位、臼井もさらに1打差5位グループと同じ黄金世代が上位に名を連ねる。2人とも2度目のプロテストで合格した同期生だ。優勝は意識しないが「いつもは仲のいい友達だけど、試合では負けたくない」ときっぱり言い切る。
「明日も今日までみたいに自分らしいプレーができれば、いいスコアが出る。そこを心掛けたい」と平常心を強調。目の前のプレーに集中し、同世代のライバルたちの猛追を振り切った先に悲願の初勝利がある。