松山英樹 東京五輪開催に複雑「金目指したい」が「日本の状況考えると…」
米男子ゴルフのAT&Tバイロン・ネルソンは米テキサス州ダラス郊外のTPCクレイグランチで13日(日本時間同日夜)に開幕する。4月に行われたゴルフのマスターズで優勝し、日本人で初めてメジャー戦を制した松山英樹(29)=LEXUS=は11日、米ツアー復帰を前にオンラインで公式記者会見。開催かどうかで揺れる東京五輪への思いなどを語った。
マスターズ後に日本に一時帰国し、2週間のコロナ隔離後も内閣総理大臣顕彰の授与式など慌ただしい毎日を過ごした松山。今月6日に再渡米するまでの間に見た、日本のコロナ禍の現状や東京五輪の行方について、改めて感じたことがあったようだ。
会見では「無事に開催されるのであれば、金メダルを目指したい」と話しながら、「日本は感染者数も増えて大変な状況。今の状況を考えるとどうなのかなという複雑な気持ちはある」と正直に表現した。
日本では隔離生活が明けた後も、行動を自粛せざるをえなかった。「誰かと会って、とも思っていた。ご飯を食べに行こうかなと。でも、それもできなかった。これでオリンピックって言われても正直、どうなのかな」という。
多くの競技では五輪が4年に一度の最高峰の舞台であるという事情は分かっている。「その人たちにとっても、やってほしいという気持ちはある」とおもんぱかる。しかし、ゴルフにはメジャー戦などほかに大きな試合がある。松山は「僕はゴルファーとして、オリンピックだけじゃないっていうのもある。まずは目の前の試合。来週はメジャー(全米プロ)だし、そこを目指してやりたい」と語った。