香妻陣一朗がまさかの過多申告 同組マーカー勘違い69が70に

 「男子ゴルフ・ダイヤモンド・カップ第1日」(13日、相模原GC=パー72)

 香妻陣一朗(26)=フリー=がスコアを「過多申告」。3アンダーで3位のはずが2アンダー11位となった。アマチュアの杉浦悠太(19)=日大2年=が68で回り、木下稜介(ハートランド)とともに4アンダーで首位に立った。1打差の3位にアマチュアの河本力(21)=日体大4年、3季連続の賞金王を目指す今平周吾(28)=フリー=ら8人がつけた。前週優勝の片岡尚之(23)=フリー=は3打差の18位で発進した。

 コロナ禍ならではの珍事が起こった。香妻がバーディーで上がったホールをパーにしてスコアを提出。本来なら第1Rのスコアは69だったが、「過多申告」で70となった。ウイルス感染拡大阻止のため、記録員がスコア提出所にいなかった不運も重なった。

 ハプニングがあったのは前半で回った18番パー5。香妻は「4」で上がったはずだった。後半のアウトも雨と風を耐えて、この日は3バーディー、ボギーなし。スコアを提出後に報道陣の取材を受け、「18番はピン奥4~5メートルを入れてバーディー。調子はいい。賞金王争いのトップを狙いたい」と話していたのだが…。

 実はスコア提出所に出されたカードに、18番は「5」となっていた。ゴルフでは同じ組の選手同士が相互にマーカーとなってスコアを記入し合い、本人が最終確認、署名し提出する。ところが、香妻のマーカーは18番を「5」と勘違い。香妻本人もそれを見逃して署名してしまった。

 各組には選手のスコアを逐一チェックする記録員がいて、本来ならスコア提出所にも同行するが、現在は狭い室内に入る人数を減らす方針から、この日も立ち会っていなかった。取材後に練習場で事実を知った香妻は「自分の確認ミス。しょうがない。また頑張ります」と気を取り直した。

 スコアの過少申告は失格になるが、多く書いても罰則はなく、申告した通りの数字が採用される。過多申告は2012年に女子の諸見里しのぶが海外戦でバーディーをパーに申告したことがある。

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