笠りつ子が復活V 暴言騒動から1年8カ月「応援に感謝」ノーボギーの快挙で完全優勝
「女子ゴルフ・ヨネックス・レディース・最終日」(6日、ヨネックスCC=パー72)
笠りつ子(33)=京セラ=が3バーディー69、初日からの首位を守り切り、通算12アンダーで16年8月ニトリレディス以来4年10カ月ぶりのツアー通算6勝目を飾った。ノーボギー優勝はツアー史上10人目の快挙。1打差11アンダーの2位に三ケ島かな、9アンダー3位に菅沼菜々が入った。古江彩佳は20位だった。
開催コース副支配人に「死ね」の暴言を吐いた2019年10月の不適切発言事件から1年8カ月。笠が復活Vを果たした。
「あんなことがあった後も変わらずに応援してくださるファンのみなさんやスポンサーさんに感謝したい。悲しい思いをさせてしまった家族や周りの人たちにも伝えたい」
3日間首位を走り抜いた完全優勝に、久しぶりの心底晴れ晴れとした笑顔があふれた。
2打差首位で迎えた最終日は、中盤から三ケ島との一騎打ちに。先にバーディーパットを決められては入れ返し、1打差に迫られても決して首位の座は譲らなかった。17番では4メートルのパーパットを沈め、最終18番パー5では24メートルのイーグルパットを3メートル以上ショートしながら、バーディーパットを決めて勝利をもぎ取った。「今年に入ってから、グリーン上にシールを貼って、その上を通してカップインさせる練習をしてきた。バラバラだった出球がきちんとスポットに向いて出るようになり、ボールをしっかりヒットできるようにもなった」という。ツアー史上10人目のノーボギー優勝と聞くと「おお~って思いました。うれしいです。普段からボギーを減らすようにゴルフしているので」と笠。メンタルとパッティングの安定が快挙の源になった。
2021年から地元・熊本市の子ども食堂プロジェクトに参加。1バーディーにつき1キロの肉を地元の子供たちに寄付している。「そのおかげで今年は頑張れてる気がします」。今週は12キロ。「特別おいしい、いいお肉になると思いますよ」と喜んだ。