渋野日向子「最後に自分らしいプレーできた」 国内ツアー復帰へ
「米女子ゴルフ・全米女子プロ選手権・最終日」(27日、アトランタ・アスレチックC=パー72)
68位から出た渋野日向子は、6バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算1オーバーで40位まで追い上げた。条件だった単独5位以上には届かず、東京五輪の日本代表入りは逃した。
「この1週間でいろんなことを経験できたし、ちょっとでも成長するためには必要な経験だった思う。メジャー3試合目でやっと予選通過できて、最後に自分らしいプレーができたと思うので、この1週間はかなり自分でも手応えがあります」と振り返った。
第2ラウンド終了後、帯同キャディーの藤野圭祐氏に新型コロナ陽性反応が出たため、地元のユセフ・ワゼールディン氏が第3ラウンドに続いて渋野のバッグを担いだ。初対面の前日は意思疎通がうまくいかず、17番パー3で池ポチャを連発して10をたたくなど、76と大崩れした。
タッグ結成2日目となったこの日はバーディーを奪うたびにグータッチやハイタッチを交わすなど雰囲気は良好。悪夢の17番では1オンでリベンジに成功すると、ギャラリーの大歓声に対し、二人で会心の笑顔で応えた。
「本当に助けられた。昨日は『はじめまして』だったので、なかなか話しづらい感じはあった。今日は話せないけど、コミュニケーションを何とかとることができた。すごく盛り上げてくれましたし、めちゃくちゃ楽しかった」と緊急事態を助けてくれた相棒に感謝した。
3カ月に及ぶ海外遠征が終わった。出場7試合で最高成績はピュアシルク選手権の31位、ANAインスピレーションと全米女子オープンのメジャー2大会は予選落ちした。「悔しいことの方がたくさんあったけど、この1週間の自分を考えると、今までの悔しさが全部消えていくような感じというか、たまっていたものが全部吐き出されたかなという内容のゴルフだった」と総括した。
「今週のようなゴルフができていけば、次にアメリカに来るときにはもっと戦えているんじゃないのかなと思う。良かったところ、悪かったところをしっかり復習して、次に向けて頑張りたい」と確かな手応えを口にし、前を向いた。
帰国後は隔離期間を経て、GMO&サマンサ・カップ(7月16~18日、茨城・イーグルポイントGC)で国内ツアーに復帰予定。