石川遼が連覇へ2差発進 全米仕様のドライバー投入、飛距離伸び「景色変わってきた」

 「男子ゴルフ・日本プロ選手権・第1日」(1日、日光CC=パー72)

 東京五輪の強化指定選手として、米国から帰国直後ながら特例で出場が認められた石川遼(29)=CASIO=が5バーディー、1ボギーの67で回り、4アンダーで首位に2打差の7位。前回2019年大会に続く2連覇に好発進した。6アンダーの首位は木下裕太。五輪代表の星野陸也は5打差38位。出場3戦連続優勝がかかる木下稜介は9打差103位と大きく出遅れた。

 すっかりワイルドになった石川が、大会2連覇に向けて踏み出した。4月の国内初戦時からの長い後ろ髪に加え、2週前の全米オープン遠征であごや鼻下のひげも伸びた。

 初日、全米オープン仕様の47・5インチの長尺ドライバーを国内では初めて実戦投入。「キャリーで10ヤード伸びた」と、国内屈指の長距離砲で同組の星野を何度もオーバードライブした。「平均点以上の出来。飛距離が伸びたことで、見える景色が変わってきた。去年の今ごろとは全く違うプレーになっている。楽しい」と声を弾ませた。

 全米オープン後、当初はコロナ禍の帰国後2週間隔離のため大会出場をあきらめていた。それが日本プロゴルフ協会の粘り強い交渉によって政府から許可が下り、星野と特例出場が決定。27日に急きょ帰国し、食事面などで制約を受けながら会場コースのロッジに寝泊まりしている。

 出場には「なぜそうまでして」と批判的な声もある。「この大会には、いろんな方に迷惑をかけて出させてもらっています」。石川の言葉に、外野の声を覆すのは自分の頑張りしかないという自覚がこもった。

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