小祝さくら 通算10アンダーで今季4勝目 悪天候の短期決戦「あっという間。薄いです」

 「女子ゴルフ・NEC軽井沢72・最終日」(15日、軽井沢72G北C=パー72)

 悪天候のため最終ラウンドは9ホールで行われ、単独首位で出た小祝さくら(23)=ニトリ=が2バーディー、ノーボギーの34で回り、通算10アンダーで逃げ切った。3月のTポイント×ENEOS以来となるツアー通算5勝目、今季4勝目を挙げた。2打差の2位にサイ・ペイイン(台湾)、1打差の3位に勝みなみと酒井美紀が入った。東京五輪銀メダリストの稲見萌寧は3アンダーで19位。今大会は27ホールに短縮されたため、加算される優勝賞金は75%の1080万円となる。

 悪天候の短期決戦を制したのは小祝だった。この日9ホール目の最終18番、約1メートルのウイニングパットを沈めても派手な喜びはなかった。「ハーフだったのであっという間で、優勝したという感じも薄いです」と、いつものおっとりとした口調で和ませた。

 今年は初戦から3戦2勝と絶好のスタートを切ったが、次の1勝が遠く「自分の中ではすごく長く感じた」と振り返る。「最近は調子も良くなかったので、どうやって前半戦で2勝したんだろうと不思議に思ったりもした」と弱気になっていた。

 オープンウイークが転機となった。東京五輪で試合がなかった前週は地元の北海道で練習に励んだ。好調時の動画を見直し、テークバックを浅く修正。また、地元の金属加工会社「ワールド山内」製造のオリジナルパターに変更し、初日の6連続を含む八つのバーディー量産につなげた。

 最終日の13番パー5は残り125ヤードのラフからの第3打を30センチにつけてバーディー先行。14番も3メートルにつけて連続バーディーを奪った。計27ホールノーボギーで首位を譲ることなく逃げ切った。

 18年開幕戦から皆勤出場を続けるが「前と比べて安心感もあったし、不安要素も消えた。1週間の練習は大きい」と効果を実感。師事する辻村明志コーチの助言で、10月のスタンレー・レディースを欠場する予定だ。

 「まだまだここから頑張らないとダメ。今日の優勝はうれしいけど、また来週から気を引き締めて頑張りたい」。20-21年統合シーズンは残り15試合。自信と安定感を取り戻した小祝が目標の賞金女王へと突き進む。

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