石川遼、20代ラストVへ暫定首位浮上 前週今季自己最高2位から上昇気流
「男子ゴルフ・フジサンケイクラシック・第2日」(3日、富士桜CC=パー71)
第1ラウンド残りに続いて第2ラウンドを実施したが、日没のため3人が競技を終了できずサスペンデッドとなった。第1ラウンドを13位から出た石川遼(29)=CASIO=が、第2ラウンドは4バーディー、1ボギーの68で回り、通算5アンダーとして暫定首位に浮上。66を出した大槻智春、69のH・W・リュー(韓国)も暫定首位に並んだ。東京五輪代表で大会連覇を狙う星野陸也(25)=フリー=は通算3アンダーの7位につけた。
石川が最後に暫定首位に躍り出た。難しい18番(パー4)、トップ争いを繰り広げていた大槻とH・W・リューが、ともにボギーでスコアを落としたのに対して、パーでまとめた。5アンダーで並び、第1ラウンド13位からリーダーズボードのてっぺんへと駆け上がった。
着実なプレーが順位を押し上げていった。15番を除いて、3番、6番、17番のパー5で3バーディーを奪った。「パー5でうまくチャンスにつけられている」と納得顔。降り方次第で飛距離が変わる雨の中、コース攻略に難儀したものの、「ちょっとずつ慣れてきた」と語った。
コースとの相性はいい。昨年と統合された今シーズンは優勝がないが、2009年から大会2連覇を達成している。さらに、前週のSansan KBCオーガスタでは今季自己最高2位に食い込んだ。1年半前から続けているスイング改造は道半ばだが、今の石川には勢いがある。
今月17日に節目の30歳を迎える。次戦のANAオープン(北海道、札幌GC)が16日に開幕するため、今大会は20代で優勝を狙える最後のチャンスになる。もっとも、理想的なゴルフができているかといえばそうではないようで、「まだ悔しい部分があるので、また明日頑張ろうと前向きになれる」と決勝ラウンドを見据えた。
ツアー通算18勝目へ「思った通りにはいかないが、こういう難コースで想定内に収まっている。やるべきことをやる」と後半戦に意欲十分。大本命が虎視眈々(たんたん)と頂をうかがっている。