石川遼 首位と4打差苦笑い 30歳初バーディーからは安定、逆転V圏内とどまる
「男子ゴルフ・ANAオープン・第2日」(17日、札幌GC輪厚C=パー72)
30歳の誕生日を迎えた石川遼(CASIO)は71と1打伸ばし、通算5アンダーで24位。順位は下げたが、首位まで4打差で、逆転V圏内に踏みとどまった。通算9アンダーのトップには、スコット・ビンセント(ジンバブエ)とジェイブ・クルーガー(南アフリカ)の海外勢が並んだ。5月にツアー初勝利を挙げた片岡尚之(23)ら8人が1打差で追っている。
30歳になって最初のラウンドは4バーディー、3ボギー。1つ伸ばすだけでホールアウトした石川は、苦笑いを浮かべて振り返った。
「第1ラウンドはほぼ最悪でした。ショットは相当うまく行っていない」。前半で2つボギーが先行したが、7番で5メートルを沈めて30歳初バーディーを決めてからは、リズムが安定。「悪い中でもどうやってアンダーで上がるか。今日も何とか戻ってこられた。自分が試されているというか、自分を試しているというか」と言葉を紡いだ。
15歳でアマチュアながら優勝した日から世界が一変、そこからの15年間はツアーをけん引。この日はあちこちから「誕生日おめでとう」の声がかかった。
「でも、(30歳になった実感は)自分が一番ないかも。毎日必死に生きてきたので…」。猪突猛進で三十路(みそじ)を迎えた石川が、視野に入れるのは今後の15年間。進化へ向け、その視線はまだまだ先を見据えていた。
「45歳になったとき、今よりいい体になっていたい。そうしたら、50歳のときに自分史上で一番強くてうまくなっているかも。これまで達成したことより、これからの15年の方が大切。飛距離も技術も、まだまだ伸ばせる」。そんな野望を実現させるためにも、まずは逆転Vも可能な今大会でしっかり存在感を示したい。