大型新人・佐藤心結 平均250ヤードのドライバーでルーキーV目指す

 女子ゴルフの2022年シーズンがいよいよ3月のダイキンオーキッドレディース(3~6日、沖縄県・琉球GC)で開幕する。今季に初優勝を目指す選手たちにとっては待ちに待った開幕となるが、昨年11月のプロテストに合格した大型新人・佐藤心結(18)=フリー=もそのひとり。平均250ヤードのドライバーショットでアドバンテージを奪い、ルーキーイヤーVを目指す。

 佐藤の名を世に知らしめたのは、アマチュアで出場した昨年10月のスタンレーレディース(東名CC)だった。3日間通算10アンダーで回り、プレーオフに進出。2ホール目で渋野日向子に敗れ、史上8人目のアマチュア優勝は逃がしたが、新星登場を強烈に印象づけた。

 ショットの精度が高すぎたことが災いしてのV逸だった。18番パー5で争ったプレーオフ2ホール目。3打目はピンに一直線に飛び、旗ざおを直撃した。そのままグリーンに着弾していれば“OKバーディー”の可能性もあったが、はね返った勢いで逆に4メートルの距離が残ってしまった。佐藤はこのパットを決められず、渋野がバーディーを入れて優勝をさらった。

 最大の武器はドライバーの飛距離だ。スタンレーレディース3日間の平均飛距離は260・000ヤードで堂々トップ。2位が渋野日向子で259・667ヤードだったことを思えば、けた外れの飛ばし能力を持っていることが分かる。

 本紙ゴルフ特集「ごるすぺ」で「女子プロ、ここがすごい!」を連載中の人気プロコーチ・大西翔太氏は佐藤の「すごさ」をこう解説する。

 「佐藤プロの飛距離の原動力は大きなスイングアークです。両腕とグリップでできる三角形を崩さずにテークバックをするので、クラブヘッドが体から一番遠いところに収まっています。逆に手首を使って“ひょい”という感じで上げてしまうと、スイングアークは小さくなってしまいます。スイングアークは1センチ大きくなると飛距離が3・5ヤード伸びるといわれます。仮に左右に1センチずつ大きくなったとすると、それだけで7ヤードも伸びる可能性が出てくるわけです。佐藤プロはテークバックでヘッドを低く上げていくことで、大きなスイングアークを手に入れています」

 佐藤は身長161センチとそれほど大きくはないが、中学時代に砲丸投げをやっていたことで下半身が鍛えられたという。昨年のプロテストは4位で合格。QTも11位に入り、今季前半戦にフル出場する。異次元の飛距離があれば、どんなコースセッティングでもパー5は2オン可能なチャンスホールとなる。初優勝は時間の問題だろう。

 ◆佐藤心結(さとう・みゆ)2003年7月21日、神奈川県小田原市出身。明秀学園日立高。アマチュア時代は日本女子アマ3位、日本ジュニア4位。昨年プロテスト合格。身長161センチ、体重58キロ。血液型B。

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