ルーキー佐藤心結「上出来」2位発進 昨年スタンレー前からキャディー依頼、三觜コーチ助言を力に

 「女子ゴルフ・ダイキン・オーキッド・レディース・第1日」(3日、琉球GC=パー72)

 2022年シーズンが開幕し、昨年11月のプロテストに合格した佐藤心結(みゆ、18)=ニトリ=が6バーディー、2ボギーの68で回り、首位と1打差の4アンダーで2位につけた。昨年6月合格の19歳・佐久間朱莉(しゅり)も3アンダー4位とツアールーキー2人が好発進。6バーディー、1ボギーの67を出した渡辺彩香が首位。原英莉花、勝みなみは3アンダーで4位につけ、昨季賞金女王の稲見萌寧は1オーバー61位と出遅れた。

 大物ルーキーが期待通りの好スタートだ。出だしの1番パー4は「ふわふわして地に足が着いていない感じだった」と佐藤。それでも「アドレスに入った途端、心臓の音が聞こえた」という第1打を無事にフェアウエーへ運び、6メートルを沈めてバーディー。「うまく波に乗れた」と18歳の快進撃が始まった。

 5番パー4は1メートル、8番パー3は80センチにつけるなどショットも切れて、前半だけで3バーティー。後半も一つ伸ばして68をマークし「デビュー戦の初日にしては上出来」と振り返った。

 アマチュアだった昨年10月のスタンレー・レディースで、敗れはしたものの優勝した渋野日向子らとプレーオフを争った逸材。ツアーVによるプロ転向こそならなかったが、同11月のプロテストに合格。QT11位でツアーに乗り込んできた。

 昨年のスタンレーでもバッグを担いだ三觜喜一コーチが今大会もキャディーを務める。「デビュー戦は前からお願いしていた」というが、頼んだのはそのスタンレーの前。「まだプロになれる確信もないままに。それが早くお願いできて良かった」。コーチからはデビュー戦への特別な言葉はなかったが「自分のプレーを最大限発揮しよう」という助言通りに力を示した。

 耳には2カ月前に空けたピアスが光り、メークもばっちり。もうすっかりプロの顔だが、この日は“優勝”の2文字は封印した。「まず予選通過。それができたら上位を目指して頑張りたい」と背伸びはしない。

 まずは決勝ラウンドへ。小学1年時のクリスマスにクラブセットをプレゼントしてくれた祖父・義雄さんが、3日目から応援に来る予定で「何としても予選を通らないと」。この時ばかりは少しだけ語気が強まった。

 ◆佐藤心結(さとう・みゆ)2003年7月21日、神奈川県小田原市出身。小学1年時のクリスマスに祖父からクラブセットをプレゼントされゴルフを始める。9歳から三觜喜一コーチに師事。アマチュアだった昨年10月のスタンレー・レディースは渋野日向子らとのプレーオフに敗れたが2位。同11月にプロテスト合格。今春、明秀学園日立高を卒業した。趣味は長風呂。家族は父、母、兄。ニトリ所属。161センチ、57キロ。

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