高橋彩華 武井壮から教わった“視点の変化”
「女子ゴルフ・フジサンケイ・レディース・最終日」(24日、川奈ホテルGC富士C=パー71)
高橋彩華(23)=東芝=が5バーディー、3ボギーの69でスコアを二つ伸ばし、通算12アンダーでツアー初優勝を果たした。初日から3日間トップを守る完全優勝で、前週の植竹希望に続き、1998年度生まれの“黄金世代”11人目の勝利をつかんだ。2打差2位は藤田さいき。3打差3位には安田祐香ら3人が入った。2週連続優勝を目指した植竹は通算6アンダーで6位。前年覇者の稲見萌寧は10位だった。
いつも優勝争いで自滅していた高橋が勝てた理由に、これまでとは違った視点から自分を見られるようになったことがある。シーズンオフの1月に雑誌の企画でタレントの武井壮と一緒になった際、精神面の弱さをどう克服すべきか相談。“百獣の王”の答えは「勝てなくても、その位置にいるだけでメンタルすごいじゃん」というものだった。
「自分が弱いと思っていたけど、この位置にいられるだけでも強いんだ、と視点が変わってよかった」
今大会の開幕前日、プロアマ戦からは思い切って使用するアイアンを替えた。それまでは「道具のせいにするのは好きじゃない。(技術がない)自分が悪い」と思っていたが、得意だったアイアンショットが「あまりにも悪くて視点を変えよう」と考えたのだ。
担当者から勧められたクラブは、ショットに「今年一番の精度」をもたらし、初日に63のビッグスコア。完全優勝につながった。(デイリースポーツ・足利 渉)