今平周吾 大混戦も無欲で逆転V!全英OP切符獲得 常連だったメジャーへ再挑戦だ
「男子ゴルフ・ダイヤモンド・カップ・最終日」(15日、大洗GC=パー70)
5位から出た今平周吾(29)=ダイヤ=が3バーディー、1ボギーの68でスコアを二つ伸ばし、通算8アンダーで逆転優勝した。昨年9月のフジサンケイ・クラシック以来の通算6勝目。7月のメジャー、全英オープンの出場権を獲得した。2位は、この日63をマークしたアマチュアの鈴木晃祐(東北福祉大4年)、岩田寛、大西魁斗、桂川有人の4人。石川遼は1オーバーで26位、アマチュアの中島啓太(日体大4年)は2オーバーで32位だった。
プレーオフに備えていた練習グリーンで、今平に朗報が届いた。「うれしい。この大会で優勝して、またメジャーに出られる。取りあえず、目標を達成できた」と喜んだ。
3日目を終えて首位に4人が並ぶ大混戦。1打差5位から最終組の一つ前の組で出た今平は「アンダーパーで回れれば」と静かに優勝を狙った。
前半で一つ伸ばし、後半は15番パー5で2オンに成功しバーディー。8アンダーとしたが、まだ首位とは1打差だった。17番グリーン脇のボードで並んだと知り「まだチャンスはある」とは思ったが欲は出さない。バックナインで考えていた「ボギーを打たなければチャンスは来る」というプレーを最後まで貫いた結果、優勝が転がり込んだ。
もちろん、狙ってつかんだ優勝でもある。勝者に与えられる7月の全英オープン出場権は是が非でも欲しかったものだ。
賞金王になった2018、19年当時はメジャーの常連。何度も壁にはね返されたが、20年のマスターズと全米オープンでようやく予選を突破し、さあこれからというときにコロナ禍などで道が閉ざされた。世界ランキングも20年1月の30位を最高に現在は172位まで降下したが、これでまた道は開けた。
全英では「まず予選を通過し、どんどん上位へ上げていきたい」と目標を掲げると同時に、国内では「2勝、3勝と続けたい」。静かな口調に世界で戦う男の決意をにじませた。