小祝さくら 今季初V 新たな武器フェードボールで逃げ切った「タフな一日」
「女子ゴルフ・リゾートトラスト・レディース・最終日」(29日、メイプルポイントGC=パー72)
首位から出た小祝さくら(24)=ニトリ=が2バーディー、1ボギーの71でスコアを一つ伸ばして逃げ切り、通算17アンダーで今季初優勝した。昨年8月のCATレディース以来となる通算7勝目で、出場する次週の全米女子オープン(6月2日開幕、米ノースカロライナ州)へ弾みをつけた。2打差2位に菅沼菜々とサイ・ペイイン(台湾)、3打差4位に桑木志保。5位に12番でホールインワンを達成した阿部未悠ら5選手が並んだ。
昨年までの6勝とは、また違った勝利になった。小祝が首位タイで迎えた13番パー4。読みが決まった前日のイメージと、直前の桑木のラインを参考に「自信を持って打った」という7メートルのスライスラインがカップに吸い込まれた。
これでこの日、3度も並ばれたサイ・ペイインを再び1打リード。「このバーディーが優勝に大きく影響した。ちょっと強めに入っちゃったけど、よく入ってくれた。すごくラッキー」と振り返った。
スタート時にあった2打リードが3番で早くも並ばれ、自分はなかなかバーディーが取れない展開。「今日は本当に厳しいんじゃないかなって一瞬思った」。支えになったのは新しい武器のフェードボールだった。
昨年は4勝も、終盤は持ち球だったドローの左への曲がりがきつくなり「このままではまずい」と思うほどに。今季にかけてインターネットなどで探した新たな吉田直樹コーチと、右に曲がるフェードを習得した。
予選落ちした前週の週末は神戸のコーチのもとでコースに出て調整。この日は全14ホールでフェアウエーをキープし、30度超の暑さとひたすら耐える展開で「すごく長く感じた、タフな一日」を乗り切った。
今週から3番ウッドのヘッドカバーをピカチュウからケアベアに変更。2週間ほど前から、次に勝ったらケアベアのぬいぐるみを10体購入して全種類をそろえたいと考えていたといい「今回優勝できてうれしい」。その前に全米女子オープン。予選通過を目標に「しっかり睡眠をとって備えたい」と米国に乗り込む。