処分の大西葵が謝罪文発表 キャディーの態度「許せなかった」も「冷静さ欠いた」
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)トーナメント事業部は25日、大西葵(28)=YKK AP=と帯同キャディーに対して、6月のアース・モンダミン・カップで同伴競技者らに配慮を欠く言動があったとして、両者に注意の処分を行ったと発表した。発表を受けて、大西は自身のインスタグラムに謝罪文を掲載した。
「お詫びとご報告について」と題し「日本女子プロゴルフ協会から発表がありましたことをご報告させて頂きます。この度は、アースモンダミンカップにおける私と帯同キャディの対応に関して、主催者であるアース製薬様をはじめ、同伴競技者および同キャディやファンの皆様に多大なご迷惑をお掛けしましたこと、お詫び申し上げます。今後は選手として自覚を改めて持ち、二度とこのような事が起こらないように留意いたします」と、謝罪した。
そして、「私の気持ちも少しお伝えさせていただきたく存じます」とし、「今回、私はキャディの交代を申し出ました。理由といたしましては、キャディが同伴競技者、同キャディに対し大きな声を出したり、暴言を吐いたりしていたからです。私はその点を注意したのですが、その後も感情的になり、キャディとしての仕事をしなかった為、交代を申し出ました。私に対してだけならまだしも、他の選手やキャディに迷惑を掛け、同時に僅かでも怖い思いをさせてしまった事は、私としては本当に許せませんでした。私たちプロゴルファーにとって、一つ一つの試合がとても大切であり、全力で優勝を目指すために、日々練習やトレーニングに励んでおります。それにも拘わらず、身勝手な行動や感情的な発言で大事な試合が台無しになるのは、同伴競技者だった選手に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでしたし、同時に悔しい思いがございました。しかしながら、私が起用したキャディです。キャディの行動は選手である私の責任です。同協会から注意を受けることは当然の結果でございますし、私自身も冷静さを欠いてしまった点もあったと、深く反省しております。この度は、ご迷惑をお掛けして誠に申し訳ございませんでした。2022年7月25日 大西葵」と、思いをつづった。
同事業部は大会中からこれまで大西や帯同キャディー、同伴競技者とその帯同キャディーらに対してヒアリングを実施。6月23日のアース・モンダミン・カップ第1日の17、18番ホールで、大西の帯同キャディーが同伴競技者とその帯同キャディーに対して、舌打ちをしたり大きな声を発するなどの配慮に欠ける言動があったと認定した。
同事業部は大西と帯同キャディーの弁明などを踏まえて慎重に協議し、帯同キャディーの行為が、帯同キャディー規則第2項「キャディーはいかなる時でもエチケットとマナーを守り、他のプレーヤーに対しても心くばりを忘れず、スポーツマンシップに違反するような言動をしてはならない」に違反し、JLPGAトーナメント罰則規定第4条第1号の「その他JLPGAトーナメント規約に付随する諸規定に違反すること」に該当すると判断。同罰則規定が定める手続きや罰則基準に沿って、両者に注意の処分を科すと決議した。
JLPGAでは再発防止策として、ツアー出場選手と帯同キャディー向けの講習会を実施するとした。
大西と帯同キャディーの大江順一氏は、17番ホールで打球がレッドペナルティーエリアに飛んだ後の処置の選択を巡って意見が食い違い、大西は18番ホールのティーショットを涙ながらに放った後、キャディーの交代を申し出て認められていた。