渋野日向子 爆発「65」好発進 3年前V思い出の舞台で「自分が自分でないみたい」
「女子ゴルフ・AIG全英女子オープン」(4日、ミュアフィールド・リンクス=パー71)
2019年大会覇者の渋野日向子(23)=サントリー=が8バーディー、2ボギーの65で回り、6アンダーと好スタートを切った。前週のスコットランド・オープンで米ツアー初優勝を果たし、2週連続Vがかかる古江彩佳(22)=富士通=は75で4オーバーと出遅れた。日本ツアー賞金ランク1位の山下美夢有は69で2アンダー。(英ガレーン テッド・ムース)
渋野が久しぶりに爆発した。65は今季ベスト。日米合わせて4月下旬から8戦して予選落ち6回と不振続きだったが、その鬱憤(うっぷん)を晴らした。ホールアウト時点で首位に立った。「自分が自分でないみたい」と、本人もびっくりだ。
開幕前日の公式記者会見では「調子はいいとは言えない。(優勝スコアは)米ツアーにいる選手は普通に2桁行く人がいるだろうけれど、私ではありません」と話していた。ところが、一夜明けると状況は一変した。
悩み続けていたパッティングに緩みがなく、1番で4メートルを沈めたのを皮切りに3連続バーディーで発進。「1メートルの上りをすごく強く打てた」という。ホールを重ねるごとにショットの切れ味も増し、16番は1メートルにピタリ。17番パー5は2オンはならなかったが、パターでの第3打を再び1メートルにつけた。
スコアが伸びなかったときはパー5でバーディーを決められなかったが、この日は3カ所すべてで取った。初日は同組のメジャー優勝経験者、朴仁妃(韓国)とジェニファー・カップチョ(米国)を圧倒した。「(ショットも)距離感が合っていた。自分でも不思議な感じ。よく振れたし、よう転がってくれた」と充実感たっぷりだ。
第2日は午後スタート。さらに強い風が予想される。「1日で6個猶予をいただいた。それを減らさないように頑張りたい」。プレー後はファンの声援に、また笑顔を返した。