「女子ゴルフ・ＣＡＴレディース・第１日」（１９日、大箱根ＣＣ＝パー７２）

　前週ツアー初優勝した岩井千怜（２０）＝Ｈｏｎｄａ＝が６バーディー、１ボギーの６７で回り、５アンダーで首位と１打差の４位につけた。史上３人目となる初Ｖから２週連続優勝を狙える好発進。６アンダーの首位に沖せいら、天本ハルカ、若林舞衣子の３人。昨年１１月のプロテストに合格した竹田麗央、勝みなみ、稲見萌寧が岩井千と並び４位。海外メジャー出場から復帰戦の西村優菜、西郷真央、山下美夢有は２アンダーで１８位。

　スイッチの入れ方が絶妙だった。後半最初の１０番パー４をボギーとした岩井千は、あえて自分を落ち着かせた。「先走るというか、早くバーディーを取らなきゃ、という気持ちがあった。そこはまず抑えなきゃいけない。ゆっくりコツコツやろうと思った」

　６番ハイブリッドで１２番パー３は２・５メートル強、続く１３番パー４は残り１７８ヤードを９０センチにつけ連続バーディー。これで波に乗ると、１５番では６メートル強、１７番では４・５メートルを沈めてスコアを伸ばした。

　ギャラリーから「先週、優勝おめでとう」と声を掛けられたが気持ちは普段と同じ。今季後半戦の出場権獲得を強く意識して２位に入った６月のリシャール・ミル・ヨネックス・レディースの頃と比べれば「伸び伸びとプレーできている」。今は優勝による来季シードも得て、自分のプレーに徹している。

　今季開幕戦を制した西郷真央ら５人が、いずれも初優勝の翌週は勝てていない。初Ｖからの２週連続優勝は過去に１９９０年の西田智恵子と２００５年の表純子だけだ。

　「本当ですか？」と言った岩井千だが、すぐに気持ちを抑えた。「でもやっぱり、攻める場面は攻めて、パットも打ちたいところに打てている。それができているだけなので」。優勝を意識するより、自分のプレーに徹する。それが３人目の快挙への近道かもしれない。