22歳のルーキー河本力 念願の初Vへ1打差2位 冷静さキラリ「優勝できたら」

 「男子ゴルフ・Sansan・KBCオーガスタ・第3日」(27日、芥屋GC=パー72)

 ツアー初優勝を目指す22歳の河本力(フリー)が5バーディー、2ボギーの69で回り、1打差の2位につけた。首位タイから出た李尚熹(韓国)が68をマークし、通算15アンダーで単独首位となった。鍋谷太一、昨年大会覇者のスコット・ビンセント(ジンバブエ)らが通算13アンダーで3位。今平周吾が12アンダーの6位で続いた。前日首位だった長野泰雅は7アンダーの28位、石川遼は35位で最終日を迎える。

 念願のツアー初優勝へ、22歳の河本が好位置につけた。冷静な判断でスコアをまとめて1打差の2位。「満足はしていないけど、悪いゴルフではない」と、引き締まった表情で振り返った。

 ボギーをたたいた直後の5番と6番でバーディーとして盛り返し、後半は17番と18番でともにバンカーに入れながらもパーセーブ。要所での粘り強さが光った。

 プロ1年目ながら、ここまでのツアーでダントツの320ヤードを超える飛距離が持ち味。しかし、力に頼りすぎ、攻め急いで崩れる場面が多かった。アマチュアとして出場した昨年9月のパナソニック・オープンで、日体大で1学年下の中島啓太に優勝をさらわれた。「自分にできないことをやっていたけど、啓太は落ち着いていた。俺に足りないのはそれかな」。味わった悔しさが、変わるきっかけになった。

 この日はパー4の11番で第1打をラフに入れたが、第2打を安全に刻んでパーを拾った。「どこでもバーディーを取ろうと思うのではなく、切り替えができるようになった」と、成長を実感している。最終組で臨む最終日。重圧がかかる状況だが、新鋭は「自分に集中して、優勝できたらいい」と、落ち着いた口調で意気込んだ。

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