稲見萌寧 逆転で自身初の連覇 プロ通算100戦目飾った「思った通りに転がった」

 「女子ゴルフ・ニトリ・レディース・最終日」(28日、小樽CC=パー72)

 2位から出た前年覇者の稲見萌寧(23)=Rakuten=が3バーディー、1ボギーの70でスコアを二つ伸ばして通算9アンダーとし、逆転で連覇を果たした。プロでのツアー出場100試合目の節目を、6月のリシャール・ミル・ヨネックス・レディース以来の今季2勝目、ツアー通算12勝目で飾った。2打差2位に山下美夢有、西村優菜、植竹希望の3選手。3日目まで首位を守った原英莉花は76と崩れ、4打差の5位に終わった。

 難しい小樽CCで自身初の連覇。昨季賞金女王の稲見が、プロとして臨んだ100試合目の節目で実力を証明した。9アンダーで山下と並んで迎えた最難関の16番パー4。第2打はともにグリーンを外したが、25ヤードのアプローチを50センチにピタリとつけた。「狙った17ヤード、ワンピン左のところに打てて、思った通りに転がった」。ボギーとした相手に対し、大きく優勝を引き寄せるパーをセーブした。

 「ツアーでもトップの難関コースで、海が近く風も難しい。連覇は不思議というか、うれしい」。前年覇者で迎えた7試合目でようやく連覇を果たした。

 腰痛を抱えながらシーズンを迎え、何とか体の状態を戻してリシャール・ミル・ヨネックス・レディースで今季初勝利。ただ、ゴルフの内容はまだ不完全だった。試合のなかった7月の第3週に宮崎合宿を行い、ショートゲームを集中的に改善した。その後は3週間前からスイングを修正。フェードヒッターながらインサイドアウト気味に逆球が出ていたスイングを、カット軌道に戻した。

 今回、バッグを担いだプロコーチの黒宮幹仁氏と息もピタリ。「シンプルにうまい。大事なところで、要求したところに緩まず打てる」と畑岡奈紗らも指導するキャディーをうならせれば、ラウンドに帯同した父・了(さとる)さんは「節目で強い」と目を細める。

 今季から年間女王はポイントランキングで決定するが、この日の優勝で300点を加えた3位の稲見は、トップに立った山下と113・81点差。4日間大会で優勝すれば1試合で逆転できる点差だけに、2年連続女王へも視界は開けた。

 この日も自己評価は「60点」と辛口。「私のマックスは80点。70~80を続けていれば、それが100点」と現状に満足することは永遠にない。それこそが稲見の強さだ。

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