岩田寛 チャック閉めてから2位浮上「恥ずかしくてイライラ消えた」首位2打差追走
「男子ゴルフ・フジサンケイ・クラシック・第3日」(3日、富士桜CC=パー71)
ツアー4勝の岩田寛(41)=フリー=が1イーグル、5バーディー、3ボギーの4アンダー67を出し、通算9アンダーで2位に浮上した。最終日は2週前のセガサミーカップ以来の今季2勝目を目指す。朴相賢が67で回り、通算11アンダーで単独首位。木下稜介、大西魁斗が通算8アンダー3位。石川遼は通算4アンダー9位から巻き返しを狙う。
ホールアウト後、“岩田ワールド”が全開になった。前半3ボギーを打ち、9番の第1打をダフったことで「今年一番イライラしていた」とのことだが、10番のパットが終わった直後に帯同キャディーから「ヒロシ、(ズボンの)チャック開いているよ」と指摘され、一気に冷静さを取り戻したという。
「恥ずかしくて、それでイライラが止まりました。もちろん、すぐ閉めました。ライン読みの時はパックリ開いていたかもしれない。本当に恥ずかしい。そこからは悪いなりにどうやって崩れないかを冷静に考えられた」
チャック閉め効果は絶大だった。直後の11、12番で連続バーディー。15番パー5は残り289ヤードの第2打を3番ウッドでピン奥3メートルに2オンさせ、イーグルを奪った。続く16番は10ヤードのアプローチを58度でチップインバーディー。前半と後半の修正点について聞かれると、少し考えてから「チャックが開いていたから閉めました」とボソリと振り返った。
最終日は首位との2打差を追いかける。今大会は14年にツアー初優勝を果たした思い出もある。勝てば前々週のセガサミーカップ以来今季2勝目。「ソンヒョン(相賢)がすごく安定しているし、バーディーをいっぱい取るしかない。明日はチャックを閉めて、気を引き締めていきます」。逆転Vを達成後の“岩田ワールド”も楽しみになってきた。