「女子ゴルフ・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯・第３日」（１０日、城陽ＣＣ＝パー７２）

　首位タイから出た山下美夢有（２１）＝加賀電子＝が４バーディー、１ボギーの６９でスコアを三つ伸ばし、通算１２アンダーで単独トップに立った。５月のワールド・サロンパス・カップに続く１２人目（１９８８年のツアー制度施行後）のメジャー連勝へ王手をかけた。２打差２位に森田遥、３打差３位に昨年末のツアー選手権リコー杯を制した三ケ島かながつけた。４打差４位にささきしょうこ、浜崎未来、川崎春花、菅沼菜々の４人が並んだ。

　最後まで集中力は途切れなかった。１８番パー４はグリーン手前ラフからのアプローチが２メートルにしか寄らなかったが、パーパットはきっちりと沈めた。２位に２打差をつけた山下は「明日も攻めるところは攻めて、アンダーパーで回れるように頑張りたい」と最終日を見据えた。

　２番でボギーが先行したが、すぐに巻き返した。３番パー４は第２打を５メートルにつけてバウンスバック。続く４番も２メートルを沈めて連続バーディーとし、「２番はボギーを打ってしまったという感じだった。そこからすぐ切り替えてバーディーを取れた」と振り返った。

　トップに立っている割には、プレー中の表情は厳しい。特に後半は「なんであんなん入らんのやろ」とバーディーパットが決まらない。１１、１７番はカップの縁に止まり、１メートル近くオーバーしてストレスのかかるパーパットも多かった。

　加えて３０度近い気温と、朝から７０％を超えた高い湿度、アップダウンのきついコースにも体力を奪われた。「本当にしんどい。アップダウンも後半はダウンがない感じ」

　それでも車で４０分ほどの自宅から“通勤”する今大会は地の利もある。前夜はトレーナーに家に来てもらい体をケア。３番以降はボギーを打たなかった。

　最終日はツアー制度施行後では１２人目のメジャー連勝がかかる。「特に考えてません」と記録に意識はないが「しっかり自分のゴルフをして。楽しく最終日を回りたい」と笑顔で締めくくる気だ。