大槻智春2勝目 石川遼とのPO1ホール目「いいショット過ぎた」劇的イーグルで決着

 最終日、石川遼(奥)とのプレーオフを制し、健闘をたたえ合う大槻智春
 トロフィーを掲げる大槻
2枚

 「男子ゴルフ・ANAオープン・最終日」(18日、北海道札幌GC輪厚=パー72)

 大槻智春(32)=真清創設=が通算19アンダーで並んだ石川遼とのプレーオフ1ホール目でイーグルを決め、3年4カ月ぶりのツアー2勝目を挙げた。勝利を決めた最後のショットは、18番パー4の第2打をバックスピンで直接カップに沈めるスーパープレーだった。初日から首位を走っていた池田勇太は最後にボギーをたたき、1打差の3位に終わった。

 幕切れのイーグルショットは、ど迫力の一撃だった。プレーオフ1ホール目。大槻が残り130ヤード地点からピッチングウエッジで放った打球は、ピン上4メートルに落ち、バックスピンでカップに吸い込まれた。入った瞬間が見えず「いいショット過ぎた。スピンでグリーンから出たかも」と思っていたが、石川に祝福され、勝ったことを確信した。

 スーパーショットで勝った第一声は「勝つ感覚って、こんなに気持ちいいんだな」だった。2019年7月の関西オープンで初勝利を挙げてから、2位は7回。昨年のこの大会も首位で最終日を迎えたが、逆転された。「ずっと悩んでいた。勝てなかった理由はいまだに分からない。でも試合は毎週あるし、出るしかなかった」。8月までに優勝してシードを確定させれば、欧州ツアーの出場予選会に出るつもりだった。

 石川とは、くしくも髪を伸ばしている者同士。プレー中はチョンマゲにしている大槻は「思いのほか評判がよくて、切るに切れなくなった。あか抜けたねって言われる」とか。2位コレクターを返上した日本のサムライは、年内にもう1勝し、改めて欧州に挑戦するつもりだ。

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