山下美夢有 18アンダーでレコードV 病気の祖父母に勝利届けた

 「女子ゴルフ・ミヤギテレビ杯ダンロップ女子・最終日」(25日、利府GC=パー72)

 首位から出た山下美夢有(21)=加賀電子=が2バーディー、1ボギーの71でスコアを一つ伸ばし、大会レコードとなる18アンダーで優勝した。初日にツアー新記録の12アンダー、60をマークしてトップに立ち、逃げ切った。6月の宮里藍サントリー・レディース以来の今季3勝目でツアー通算4勝目。次戦の日本女子オープン選手権へ弾みをつけた。5打差2位に19歳の竹田麗央と三ケ島かな、8打差4位に吉田優利と上野菜々子が入った。

 力強く淡々と逃げ切った。5打リードで最終18番を迎えた山下は、5メートルほどの第4打を50センチオーバーした。勝利を決めるパーパットを沈め、サンバイザーに手を添えて一礼。「うれしい。(用具契約を結ぶ)ホステスプロとして優勝できてよかった」と振り返った。

 8打リードでスタートし、後半の12番は5メートルから1メートルもオーバーするなど3パットで今大会初ボギー。「チャンスだったのでメンタル的に痛かった」。それでも弱気にはならず、カップを越えるパットを打ち続けた。

 8月のAIG全英女子オープン直前、大阪に住む母方の祖父母、彰さん(72)と和子さん(71)に肺の病気が見つかり、両親ら家族の渡英は中止。活躍する姿を届けることが活力源になった。

 弟の勝将(近大)は9月に男子下部ツアーでアマチュア優勝。祖父母を喜ばせたが、自身は勝利へあと一歩続き。先に手術を受けた祖母には今大会中も「頑張りや」と電話で激励され「おばあちゃんこそ頑張って」と応じた。6月の今季2勝目以降、出場12試合連続のトップ10入りとなった今回、やっと優勝を報告できた。

 首位に立つ年間女王争いでも2位以下との差を広げ「目標は複数回優勝だったがポイントランキング1位もしっかり取りたい」。大きな自信を胸に、今季メジャー2勝目がかかる日本女子オープンに向かう。

 ◆利府GCにおける大会レコード198(18アンダー) 山下美夢有が達成。これまでの記録は昨年、西村優菜がマークした201(15アンダー)。

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