中島啓太 5位浮上 9バーディーで29位からイッキV争い「いいプレーができた」
「米男子ゴルフ・ZOZOチャンピオンシップ・第2日」(14日、アコーディアG習志野CC=パー70)
29位から出た中島啓太(22)=フリー、日体大4年=が9バーディー、2ボギーの63でスコアを七つ伸ばし、通算7アンダーで首位と3打差の5位に浮上した。9月のプロ転向から3戦目で、優勝も狙える好位置につけた。アンドルー・パットナムとリッキー・ファウラー(ともに米国)が通算10アンダーで首位。
プロ転向3戦目の22歳が本領を発揮し始めた。最終18番パー5。2オンに成功した中島はピン下8メートルのイーグルパットを惜しくも左に外した。「入ってほしかったが、本当にいいプレーができたと思う」。9個目のバーディーを楽々と奪った。
1番パー4をボギー発進。「そこからはしっかりパーオンを続けてリズムを取り戻せたので流れが変わった」。4番パー4は残り200ヤードの第2打をピン手前4メートルにつけてバーディー。5番では10メートル以上の長いパットを沈め、6番も含め3連続でスコアを伸ばした。
ショットの出球が不安定で、大会前から「調子は万全でない」と言う。この日もスタート前の練習場でテープを貼って左目をふさぎ、右目だけでショットした。指導する日本ゴルフ協会強化スタッフの栖原弘和フィジカルコーチは「彼の利き目は右。左目も使ってしまうと、トップの位置とか体の動きが知らず知らずのうちに変わる。それを防ぐために、今週から右目だけで見て打つ練習を取り入れている」と説明する。
まだ「打つ前は真っすぐいくか不安な感じは変わらない」と中島は話すが、外してはいけない場所を避けるなどマネジメントを徹底。今できる「自分のベストのプレーができた」と胸を張った。
今年出場したマスターズなどのメジャー3戦は全て予選落ち。「年明けのソニー・オープンでもいい位置で2日目を終えて3日目に悔しい思いをした。同じ思いはしたくない」。2年連続アマチュア世界ランク1位の肩書を引っさげてプロ入りした逸材が、勝負の3日目に臨む。