河本結が単独首位 史上3組目の同一年「きょうだいV」へ マスターズGCレディース

 ティーショットを打つ河本結
 スタートを待つ河本結(右)
2枚

 「女子ゴルフ・延田グループ・マスターズGCレディース・第2日」(21日、マスターズGC=パー72)

 第2日が終了。初日に原英莉花(23)=NIPPON EXPRESS ホールディングス=と並んで首位発進した河本結(24)=リコー=が6アンダー、ボギーなしの66で回り、通算13アンダーで単独首位に立った。

 インスタートの18番。8メートルのバーディーパットを決めると、小さなガッツポーズと笑顔で観客の拍手に応えた。前半だけで4バーディー、後半も2バーディーを奪い、2日連続ノーボギーと抜群の安定感。「2日間ともパッティングのタッチがよかった。後半は本当に耐えるゴルフだったが、4日間でいつか来ると思っていた」と動じることはなかった。「ボギーを打たず耐え切れたことは次につながる。自分をほめたい」と自画自賛した。

 今季はこの試合前まで32試合で、トップ10入りは一度きり。ポイントランキングは68位と苦しんだ。「何をやってもうまくいかなかった。自分の嫌な部分にしか目がいかなかった」という日々を「人間力を磨く時間なのかなと歯を食いしばって耐えた」。風呂にまで持ち込んで見ていたSNSを絶ち、自己啓発本を読みあさって自分を見つめ直した。

 「QTに行くかどうかの瀬戸際で腹をくくった。やることやって全力でゴルフに尽くして終わろうと思う」という境地の今大会。19年の「アクサレディース」以来3年ぶりのツアー2勝目を挙げれば、今年8月に「Sansan・KBCオーガスタ」でツアー初優勝した弟の河本力(22)=フリー=と同一年「きょうだいV」を達成する。男女のきょうだいが同じ年に各ツアーで優勝すれば、中嶋常幸とエリカ、宮里聖志、藍に続く3組目となる。

 2位に3打差をつけて挑む決勝ラウンド。「素直にこの位置にいられるのはうれしい、ワクワクしているし楽しい」と言う笑顔に、もがき苦しんだかげはない。「最高の順位で終われると思うので自分に集中して目の前のことをやりたい」。どん底からはい上がり、一気に頂点まで駆け上がる。

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