金田久美子 首位浮上!史上最長ブランク11年ぶりV見えた「自分を信じて」
「女子ゴルフ・樋口久子・三菱電機レディース・第2日」(29日、武蔵丘GC=パー72)
4位から出た金田久美子(33)=スタンレー電気=が5バーディー、ボギーなしの67でスコアを五つ伸ばし、通算9アンダーで首位に立った。後続に3打差をつけ、初優勝した2011年4月のフジサンケイ・レディース以来、11年189日ぶりの最長ブランク記録となるツアー2勝目を狙う。2位は6アンダーの川崎春花。4打差3位に川岸史果がつけた。前年覇者の渋野日向子と畑岡奈紗は1オーバーの28位で決勝ラウンドに進んだ。
11年ぶりの勝利へ続くような、真っすぐなラインだった。最終18番。金田はピン下2・5メートルのパットをど真ん中から沈めて、この日5個目のバーディーを奪った。しかもボギーなし。「本当にいいゴルフができた。この難しいコースでノーボギーはうれしい」と笑顔で振り返った。
「2番でラッキーなバーディーが来てから流れがよくなった」。グリーン奥からの15ヤードの第3打をチップイン。「入らなかったら5、6ヤードオーバーしていた」というアプローチが決まり波に乗った。
初日と違って強い風が吹き、上位が伸び悩む中で会心のプレー。「先週までよくなかったショットが、狙ったところに打てるようになった」という。
普段、3日間大会では火曜日から練習ラウンドなどを行うが、今大会は初めて前日の木曜日に会場入り。ポイントランク70位から、残り数試合で来季シード50位以内を「あきらめずに頑張ろう」という思いが、ルーティンを変えた。岐阜県内のゴルフ場で2日間、前週までうまく打てなかったつま先上がりのショットを徹底的に練習。「気持ち悪さがなくなった」と3、17番で苦手なライからの第2打をクリアした。
9月以降は初日1桁順位から2日目に崩れた試合が3度あったが、ようやく最終日につなげた。初優勝から11年189日ぶりの2勝目は目前。「勝ちたい。落ち着いて、自分を信じてプレーできたら」。運命の残り18ホールに臨む。
◆最長ブランク優勝は9年297日 1988年にツアー制度以降では、1988年6月19日にダンロップ・レディースを制してから、98年4月12日の健勝苑レディース道後に優勝するまで9年297日を要した中島千尋の記録が最長。今大会に金田が勝てば11年189日ぶりで大幅に更新する。