谷原秀人 史上6人目の連覇 44歳選手会長 台頭する新世代の「カベになる」
「男子ゴルフ・日本シリーズJTカップ・最終日」(4日、東京よみうりCC=パー70)
5位から出た谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=が5バーディー、ボギーなしの65で回り、通算12アンダーとし、逆転で2年連続優勝を果たした。通算17勝目で、大会連覇は2010~12年に3連覇した藤田寛之以来6人目の達成となった。チャン・キム(米国)、岩田寛、出水田大二郎が通算11アンダーで2位。石川遼、小平智は通算10アンダーで5位だった。
2メートルのパーパットが連覇を引き寄せた。最難関ホールの最終18番。谷原はカップの上から大きく曲がるフックラインを読み切った。通算12アンダーを死守し、後続の小平、出水田が追いつけなかった時点でV決定。「今年活躍した選手の中で一番になれたのは幸せ」と喜びを口にした。
狙って取った優勝だった。首位に4打差5位からスタート。2番で10メートルのバーディーパットを沈めて流れを引き寄せ、8、9番で4メートルを入れてスコアを伸ばした。後半も14番で第2打を1メートルに乗せ、17番は2オン2パット。単独首位で最後の18番につなげた。
「今日は天気もいいし風もない。前半伸ばせばチャンスがあると思った。狙い通りの展開でした」
今季は選手会長を兼務。桂川、河本、蟬川ら若手の台頭もあり、44歳にとってはハードなシーズンだったが、最終戦でしっかりと勝ち切った。「勝てたのはびっくり。若手のカベになることを喜びながらやっていきたい」とベテランの誇りを言葉にした。
海外志向も
今季最後の日本タイトルで連覇を達成し、新たに3年シードを獲得。来季は今季同様に海外の試合にも積極的に参戦する意向で「年々優勝するチャンスが減りつつあるけど、年間1勝ずつは頑張っていきたい。海外も出られる試合には出ていこうと思う」。まだまだ若手に主役は譲らない。