蟬川泰果 プロ初Vへ大爆進の単独首位 1年前は号泣逆転負け「去年とは違いますよ」
「男子ゴルフ・関西オープン・第3日」(15日、泉ケ丘CC=パー71)
昨年アマチュアとして2勝した蟬川泰果(22)=フリー=が、プロ初勝利に大きく前進した。64で回って7つ伸ばし、後続に3打差をつけて首位に立った。昨年の大会では優勝争いしたが最終日に逆転負けしており、その悔しさを晴らす。10年ぶりに予選を通った倉本昌弘は、4つ落として60位に後退した。
人目をはばからず、大粒の涙を流してから1年。蟬川が悔しさを晴らすときが来た。アマチュアとして挑んだ昨年の大会は、3位で3日目を終えたが、最終日に77をたたき、終わってみれば17位に。「悔しい気持ちは、今も忘れていない」。この日は64をマークし、単独トップに浮上。悔しさを晴らすかのような爆発力だった。
首位まで4打差を追って出た第3ラウンドは、悪天候をものともせず、9バーディーを奪取(2ボギー)。プロ転向後の最多数を3つ更新した。今年は年明けから海外戦に挑戦したが、思うような結果が出なかった。今週はパターを昨年使っていたものに変更。すると、フィーリングが戻り、9つのうち6つは4~5メートルを決めた。
今週コンビを組むのは、イ・ボミや上田桃子が賞金女王になったときにバッグを担いでいた清水重憲キャディー(48)。大会前に蟬川から連絡を入れて依頼した。「グリーンのライン読みがすごくて、的確なアドバイスをいただいてます」と、全幅の信頼を置く。
過去2勝は、いずれも関西だった。今回も起伏が強くて攻め所が絞られた、典型的な関西コース。「攻め方でむちゃしなくなった。去年とは、ちょっと違いますよ」。プロ初勝利に自信をみなぎらせた。