木戸愛 3位浮上で11年ぶりV見えた ノーボギー68で首位と2打差「優勝したい」

 2打差3位につけた木戸愛
 3番、ティーショットを放つ木戸愛
2枚

 「女子ゴルフ・パナソニックレディース・第2日」(29日、浜野GC=パー72)

 6位から出たプロ16年目の木戸愛(33)=フリー=が4バーディー、ボギーなしの4アンダー68で回り、通算7アンダー3位へ浮上した。最終日は2012年サマンサタバサ・ガールズコレクションレディース以来、約11年ぶりの2勝目を目指す。6アンダー66を出した穴井詩が通算9アンダーで単独首位に立ち、川岸史果が1打差の通算8アンダー2位。前日首位の吉田弓美子は4ホール終了時点で腰痛のため棄権。前年覇者の西郷真央も体調不良のため開始前に棄権した。

 スランプを乗り越えて、木戸がV圏内へ上がってきた。強い風と難しいラフが行く手を阻む浜野GCで、ボギーなしの4バーディー。「2日間ショットが安定していたのが大きかったです」と今季初となる2日間60台のラウンドを喜んだ。

 12年のサマンサタバサ・ガールズコレクションレディースで初優勝し将来を期待されたが、19年にそれまで8年間保持したシードを失った。今季もQTランク131位からの参戦で苦しい戦いが続いている。

 復調を模索する上では21年夏から師事する佐伯三貴コーチの存在が大きい。今年も1、2月にハワイ、鹿児島合宿でショートゲーム、コースマネジメントを中心に指導を仰ぎ、ゴルフ力の全体的な底上げを図った。

 この日も佐伯コーチから学んだことを生かした。8番で残り101ヤードの第3打をPWで2メートルにつけてバーディーを先行させたが「セカンドで前に木があったので、クラブを短く持って狭いスタンスで低い球を打った。すぐにイメージが出たのは三貴さんのおかげ」と感謝した。

 最終日は1勝目以来10年282日ぶりの優勝を目指す。1勝目からのブランクとしてはツアー制度施行以来3番目の長さとなる。結果が出ない間は元プロレスラーの父・修さんをはじめ家族の支えも大きかったという。「優勝したい思いが強い。一つ一つ丁寧に目の前の1打に集中したい」。トンネルの出口はもうすぐそこに待っている。

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