金谷拓実 がん闘病の母に捧げる国内メジャー初V 初日から1度も首位譲らず「世界で戦えるように」

 通算11アンダーで優勝し、トロフィーを手に笑顔の金谷拓実。国内三大大会を初制覇=宍戸ヒルズCC
 18番でパーパットを決め、ガッツポーズする金谷拓実(切り込み写真)トロフィーを手に笑顔
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 「男子ゴルフ・BMWツアー選手権森ビル杯・最終日」(4日、宍戸ヒルズCC西C=パー71)

 前日サスペンデッドになった第3ラウンドの残りと最終ラウンドが行われ、金谷拓実(25)=Yogibo=が最終ラウンドを2バーディー、2ボギーのイーブンパー71で回り、通算11アンダーで初日からの首位を守り切って国内メジャー初制覇を果たした。国内ツアーは今季初優勝。通算4勝目で5年間のシードを獲得した。中島啓太、宋永漢、岩田寛、稲森佑貴が通算9アンダーで2位を分けた。

 最終18番、1メートルのウイニングパットを沈め、金谷は右の拳に力を込めた。ツアー屈指の難コースを克服し、初日から一度も首位を譲らない完全優勝でのメジャー制覇。「最後は優勝者らしくしっかり決めたかった」と笑顔で振り返った。

 優勝を決定づけたのは2位に1打差で迎えた難関ホールの17番。左の深いラフから195ヤードの第2打に全身全霊を込めた。「攻めなくては勝てない。開き直ってピンだけを狙った」。6Iで打ったボールは池を越えてすぐのラフに着弾し、転がってピン奥50センチにピタリ。これをしっかり沈めて差を広げた。

 技術だけでなく、ツアープレーヤーNo.1にふさわしい体力も見せた。大会期間中は台風2号の影響による荒天で第2日、第3日がサスペンデッド。早朝から日没までプレーをするような状況で、この日も第3ラウンドの残り8ホールを合わせて合計26ホールを戦い、「疲れたけど、気持ちだけでプレーできてよかった」と苦笑した。

 母に捧げる優勝だった。優勝インタビューで母・美也子さんが昨夏に乳がんと診断されたことを告白。「僕の前では元気な姿を見せようとしてくれる。母の姿を見て自分も頑張ろうと思った」。前週のミズノオープンは最終日に母が見に来てくれたが、1打差でV逸。「今日はテレビで見てくれていると思う」としみじみと話した。

 悲願のメジャー初制覇で5年間シードを獲得。目標としていた海外ツアーへの本格参戦も現実味を帯びる。既に2月のインタナショナルシリーズ・オマーンで海外初制覇を果たした。「この優勝でシードをもらえ(海外参戦の)チャンスも増えてくる。もっともっと世界で戦えるように頑張っていきたい」。日本ツアーNo.1の称号を引っ提げ、いよいよ世界レベルへ飛翔する。

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