岩井千怜 自身初の完全優勝!通算23アンダー逃げ切った 憧れ宮里藍さんからジャケット

 18番、今季2勝目を挙げ、笑顔を見せる岩井千怜(撮影・中田匡峻)
 宮里藍アンバサダー(左)から優勝ブレザーを着せてもらい笑顔
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 「女子ゴルフ・宮里藍サントリー・レディース・最終日」(11日、六甲国際GC=パー72)

 首位で出た岩井千怜(20)=Honda=が5バーディー、1ボギーの68でスコアを四つ伸ばし、通算23アンダーで逃げ切って優勝した。5月のRKB×三井松島レディース以来の今季2勝目で、通算4勝目。自身初の4日間大会Vを、初日から首位を譲らない自身初の完全優勝で飾り、姉で15位だった明愛とともに8月のAIG全英女子オープン選手権出場を決めた。5打差2位に申ジエ(韓国)と山下美夢有。アマチュアの馬場咲希(東京・代々木高)は49位。

 1打差に迫られて岩井千は気づいた。「自分いま、険しい顔をしてるな」。ギャラリーも面白いはずがない。12番パー5の2打目の後、考え方を変えた。

 「見ている人の歓声が聞きたいと思った。ピタッと寄せたらワーッと沸くと、イメージした」。左ラフからの残り55ヤードを58度のウエッジで放った第3打はピン上2・5メートルへ。バーディーを奪った。

 5打リードで最終日を迎えたが、元世界1位の申ジエに追われた。3打差で折り返した10番パー4は、第2打がグリーン手前のバンカーで目玉になりボギー。続く11番をバーディーとした申とはついに1打差となった。

 「やっぱり来たか」と焦りかけたが自分のゴルフに立ち返った。14番で伸ばした後、「魅せたい」と思った16番パー3も、左手前の池に臆することなくピン手前2メートルにズドンと落とし5個目のバーディー。再び5打差として勝利を確信した。

 父・雄士さんによると、3歳のとき双子の姉・明愛と初めてプロの試合を見たのが2005年IDC大塚家具レディース。今大会のアンバサダーを務める宮里藍さんが、7打差をつけてぶっちぎり優勝した大会だ。

 表彰式では宮里さんにジャケットを着せられ「おめでとう、かっこよかった」と祝福された。「今週一番、うれしかったかも。キラキラして、あらためてファンになった」と至福の瞬間を味わった。

 この優勝で全英女子オープンの出場権を全米女子に続いて獲得。「すごくうれしい。宮里さんのように活躍したいという気持ちが、もっともっと強くなった」。攻撃的なゴルフと笑顔で、世界のファンも沸かせてみせる。

 ◆大会コース記録の265(23アンダー) 岩井千怜が2012年にキム・ヒョージュ(韓国)、21年に青木瀬令奈がマークした271(17アンダー)を大幅に更新。72ホール最少ストロークのツアー記録、テレサ・ルー(台湾)の264(24アンダー)には及ばなかったが、23アンダーは比嘉真美子と並び日本人最少。

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