山下美夢有 父へ恩返しV 結果で感謝伝えた!最高のプレゼント「すごくうれしい」

 「女子ゴルフ・ニチレイ・レディース・最終日」(18日、袖ケ浦CC新袖C=パー72)

 山下美夢有(21)=加賀電子=が3バーディー、ボギーなしの69で回り、22年西村優菜が作った大会記録に並ぶ通算17アンダーで初日から首位を守り切って今季4勝目を挙げた。21歳320日でのツアー通算10勝は宮里藍に次ぐツアー2番目の最年少記録。父の日の勝利に優勝スピーチでは感謝の涙を流した。2位から出た岩井明愛は68の通算14アンダー。岩井千怜は68の12アンダーで佐久間朱莉と並び3位に終わった。

 父・勝臣さんと二人三脚で歩んできたゴルフ人生。特別な日を勝利で飾った山下は、涙で声を詰まらせながら優勝スピーチで父に感謝の言葉を紡いだ。

 「きょう、父の日で10勝目を挙げることができてうれしい。コーチである父は、本当にいつも支えてくれてゴルフ以外でも私のために頑張ってくれている。こうして結果で恩返しすることができて、すごくうれしい」

 因縁の組み合わせとなった最終日。5月のRKB×三井松島レディースでは岩井姉妹と3人でのプレーオフとなり、最終的には岩井千に“母の日V”をかっさらわれ、涙した。リベンジを期したこの日は岩井明に前半2打差に追い上げられるも、10番は2メートル、13番は1メートルと精密なショットでピンをさしてバーディーを奪い、姉妹を突き放した。

 父の教えが勝利につながった。初日は精度を欠いたショットも、勝臣さんは「バックスイングがインサイドに入っていた」と悪癖を見抜き、2日目の朝に即修正。持ち前のショット力は尻上がりに調子を取り戻した。

 「父がいなければ私もここまで成長できていない」。弟たちも含めジュニア時代から、午後8時に仕事から帰宅した父と日付が変わる頃まで付きっきりで練習。反抗期もあったが、「口をきかへんとかは思わなかった。冷静に考えたら言ってることはめっちゃ正しいなと後から納得する」と、そばで支えてくれた父を尊敬している。

 昨年は母の日は母・有貴さんへ、父の日は勝臣さんへ、おそろいの指輪をプレゼントした山下。「優勝して恩返ししたいと思っていた。それが私にできること。強い気持ちで挑んだ」。孝行娘が今年は優勝という最高のプレゼントを父に届けた。

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