谷原秀人強し今季初V 「今年45歳、まだ頑張っております」 POで24歳下の長野退け

 「男子ゴルフ・プレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品・最終日」(25日、西那須野CC=パー72)

 3位から出た谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算24アンダーで並んだ長野泰雅とのプレーオフを制して今季初優勝を果たした。昨年12月の日本シリーズJT杯以来、ツアー通算18勝目。豊富な経験値で24歳年下の若手を破り、優勝ジャケットとトロフィーを手にした。首位から出た中島啓太は71と伸ばせず、通算22アンダーで大槻智春、植竹勇太と並んで3位に終わった。

 3年前のコロナ禍に発足した選手会主催の今大会。大会会長兼選手会長として優勝者にトロフィーを渡す役だった谷原だが、終わってみれば自身が優勝のジャケットに身を包み、トロフィーを手にしていた。「まさか自分が勝てるとは」と今季初優勝には驚きを隠せない様子だった。

 首位と2打差でスタートして66の猛追を見せた。リーダーズボードの単独トップまでは抜け出せなかったが、24歳年下の長野が正規の18番パー4で1メートルを外したことでプレーオフに突入。44歳のベテランにチャンスが舞い降りた。

 この日2度目の18番。優勝争いの重圧にのまれた長野がティーショットを右の林へ打ち込んでボギー。一方で5度のプレーオフを経験している谷原は、冷静に2打でグリーンに運んでパーとした。満面の笑みを浮かべ、優勝インタビューで「谷原、今年45歳、まだ頑張っております」と健在を示した。

 中島や蟬川ら勢いある若い世代が台頭しつつある現在。ツアーを盛り上げたい選手会長としては喜ばしいが、「僕たちはちょっと肩身が狭くなっている。何とか40代後半、もっともっと大会を盛り上げていけるように」と中年の意地もある。

 白髪が目立ち、ぎっくり腰も抱える。若手には飛距離でかなわない。それでも「マイペースに自分のゴルフだけをする」と勝ち星を伸ばし、ベテラン健在をアピールしていく。

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