無欲?の木下彩が71で19位に浮上「やっとアンダーパーで回れた」 「老後のために」予選挑戦から大健闘 全米女子オープン
「米女子ゴルフ・全米女子オープン選手権・第3日」(8日、ペブルビーチ・リンクス=パー72)
47位で出た木下彩が4バーディー、3ボギーの71でスコアを一つ伸ばし、通算4オーバーで19位に浮上した。
出だしの1番パー4でボギーが先行したが、続く2番パー5でバウンスバック。第3打を50センチにつけてバーディーを奪い返した。5番パー3は5メートルを沈めてバーディー。最後まで崩れることなく18ホールを終え、中継局のインタビューでは「やっとアンダーパーで回れた。そこは良かったかな」と振り返った。
予選ラウンド2日間と違い「たぶん初めて太陽が出て、ちょっと暖かかったのと、朝は風がなかったので良かった」という。加えて「ショットがだんだん良くなってきて、3日間で一番良かった。(グリーンに)乗っていたので、そんなに難しいパットをする時がなかったが、だいぶパッティングも良くなってきた」とゴルフの調子も上がってきた。
渋野日向子らと同じ1998年度生まれの黄金世代だが、日本ツアーではシードを獲得したことがない。5月の日本地区予選に「ただただ興味本位で。ペブルビーチだし。賞金も上がったと聞いたし。物欲はないけれど、老後のためにお金が欲しい」と挑戦し、3位で突破してつかんだ世界最高峰の舞台。最終組だった2日目に終盤の2バーディーではい上がった決勝ラウンドで、さらにスコアも順位も上げた。
この日大会の賞金総額が1100万ドル(約15億6200万円)、優勝賞金は200万ドル(約2億8400万円)と発表された。20位でも12万8306ドル(約1821万円)で、日本ツアーの優勝賞金とほぼ同額を手にできる。
大きなにんじんが目の前にぶら下がる最終日へ向けて「同じように。ショットがだいぶ良くなってきたので、ショットでピンチを作らずに、安全に回りたいなという感じ」と木下。無欲でさらに上位への階段を駆け上がる。