「女子ゴルフ・楽天スーパー・レディース・最終日」（３０日、東急グランドオークＧＣ＝パー７２）

　桜井心那（１９）＝ニトリ＝が２位から６バーディー、ボギーなしの６６と伸ばして通算２１アンダー、２６７で今月２日の資生堂レディースでの初優勝に続く２勝目を挙げた。１打差の２位は６６で回ったイ・ミニョン（韓国）。前日首位の鈴木愛は７０で、さらに１打差の３位だった。小祝さくら、岩井明愛、全美貞（韓国）が通算１７アンダーで４位。

　初めて回った開幕前の練習ラウンドで、桜井は「ここなら勝てるかもしれない」と思ったという。持ち前のパワーと、４週前の初優勝後に磨いてきた精度が生かせると踏んだからだ。「コースのイメージが良くて、自信もあった」。狙い通りに２度目の優勝を飾った。

　猛暑をものともせずに４日間６０台を並べた。２打差の２位から出て、１番で３０センチにつけてバーディー発進。鋭いショットを軸に伸ばし、中盤で首位を奪った。１メートル弱のバーディーパットを外した１３番で並ばれたが、直後の１４番パー４で残り１２６ヤードの第２打を１メートルにつけ、再びトップに。通算１７勝の鈴木ら実力者との競り合いで、攻めの姿勢を貫いた。

　１６６センチ、６２キロの恵まれた体格。長崎日大高を卒業した昨年は下部ツアー初の年間５勝を挙げ、今季からトップツアーに本格参戦した。１９歳の新鋭が舞台に慣れ、勝負強さを発揮している。

　過去に１０代で２勝以上したのは宮里藍や畑岡奈紗、笹生優花らそうそうたる顔触れだ。「私にも可能性があるということ。頑張って練習していきたい」と顔を紅潮させた桜井。海外進出も夢見る有望株の視界が開ける２勝目だった。