平田憲聖 22歳大会最年少メジャー初V 11年ぶり8人目!初日から首位を守り切った 世代最速のプロ2勝目

 平田憲聖が22歳大会最年少メジャー初V ※写真はイメージです(taka/stock.adobe.com)
 通算11アンダーで優勝した平田
 18番でラフからショットを放つ平田
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 「男子ゴルフ・日本プロ選手権・最終日」(30日、恵庭CC=パー72)

 平田憲聖(22)=ELECOM=が5バーディー、4ボギーの71で回り、通算11アンダーで初日から首位を守り切ってメジャー初制覇を果たした。22歳246日での日本プロ制覇は1973年のツアー施行後では大会最年少記録。蟬川泰果、中島啓太らと同じ2000年度生まれで、5月のミズノ・オープンに続き、世代最速のプロ通算2勝目を挙げた。6位から出た蟬川が68と追い上げ、金谷拓実と並ぶ9アンダーの2位。2位から出た上井邦浩は75とスコアを落として9位と後退し、悲願のツアー初優勝とはならなかった。

  ◇  ◇

 控えめな22歳が小さく右の拳を握りしめた。普段はひょうひょうと感情を表に出さない平田が、最終18番のウイニングパットを沈めてガッツポーズ。世代最速のプロ2勝目に「アマチュア時代から金谷選手だったり、中島選手や蟬川選手はすごいなと感じていたので、今週は勝つことができてよかった」と白い歯をこぼした。

 初日から首位を守っての完全優勝。だが、最終日は苦しい戦いだった。自身初の最終日最終組。出だしの1番こそバーディー発進したが、中盤はグリーン上で大苦戦。ロングパットのタッチが合わず、6、7、9番と3パットのボギーをたたき、一時は首位の座から陥落した。

 後半から見せたV字回復の逆転劇。14番で15メートルのロングパットを沈めて10アンダーの首位に返り咲くと、15番のティーイングエリアでリーダーズボードを確認した。振り向けば蟬川、中島らが猛追。ライバルたちの名前を見て「このまま負けるのは悔しい」と気持ちを再び引き締め、バーディーを積み重ねた。

 前週には全英オープンに挑戦。しかし、日本勢最下位のスコアで予選落ちの屈辱を味わい、クラブハウスで放心状態となった。「自分が想像してたよりも世界のレベルは果てしなく高くて。ホールアウト後はいろいろ痛感させられた」。

 試合後には現地で体調を崩した。帰国後も心身ともに苦しい状態が続いていたが、「そのまま引きずっているようじゃ全英に行った意味もないので、その経験を生かして今週頑張ろうと思った」と自分を奮い立たせ、今大会に臨んだ。

 次代を担うライバルたちとの激闘を制し、逆境からつかんだ2勝目。「同世代の選手やみんなでもっと盛り上げることができて、自分もそこに加わることができれば」。自らが先頭に立ち、新世代でツアーを引っ張っていく。

 ◆大会最年少V 平田 の22歳246日(8カ月4日)での日本プロ選手権優勝は、ツアー制施行後(73年以降)では大会最年少。これまでの記録は2021年金成〓(U+73B9)の22歳290日(9カ月17日)。大会を通してでは浅見緑蔵(1928年)、戸田藤一郎(1935年)、ラリーモンテス(1932)に次ぐ4番目の年少記録達成者。

 ◆8人目の完全V 日本プロ選手権での完全優勝は2012年谷口徹以来11年ぶり、ツアー制施行後では9例目(8人目)の完全優勝。1973年青木功、74年尾崎将司、83年中島常幸、96年尾崎将司、2001年D・ウィルソン、07年伊沢利光、09年 池田勇太、12年谷口。

 ◆平田憲聖(ひらた・けんせい)2000年11月26日生まれ。大阪府吹田市出身。7歳でゴルフを始める。大阪学院大高2年時に関西アマ優勝。21年の大阪学院大3年時に日本学生を制覇し、男子ツアーの3次予選会からの出場権を獲得。同予選会を突破してプロ宣言。今年5月のミズノ・オープンでプロ初優勝を果たした。170センチ、70キロ。

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