21歳アマ六車日那乃3位発進 テスト3度不合格の苦労人 Vでプロ「あり得る」「自分のプレーできたら」
「女子ゴルフ・NEC軽井沢72・第1日」(11日、軽井沢72G北C=パー72)
アマチュアの六車日那乃(21)=日本ウェルネススポーツ大=が1イーグル、4バーディーの66をマークし、首位と2打差の3位と好発進を決めた。64のビッグスコアをたたき出した小祝さくらが単独の首位発進。1打差の2位に若林舞衣子がつけた。3位には六車のほか、菅沼菜々、ささきしょうこが並んだ。原英莉花は70で回り、26位。
邪念を振り払い、神経を研ぎ澄ませた。16番パー5。残り80ヤードから58度のウエッジで打った六車の第3打は、ピン手前2メートルでワンバウンドしてカップイン。「人生で一番良かった」ととびきりの笑顔が飛び出た。
2020年にはナショナルチームに選ばれたトップアマで、19年からツアー参戦し、今回が22戦目の出場。ローアマも1度獲得するなど実力も期待も高い。将来のゴルフ界を背負う逸材ではあるが、これまでプロテストは3度不合格と涙をのんできた。
ここ一番で発揮できない勝負強さは自身でも自覚する。1打足りずに不合格となった昨年度のプロテストから1週間後。師事する辻村明志コーチの「体を強くして自信を付けよう」の合図で始まったトレーニングでは1日2時間、タイヤを押したり引いたりするハードなメニューを敢行。体とともに「自分の芯を持つ」と心も鍛え、同門の上田桃子から「合宿中からメンタルが変わってきた」と変化を認められるほど成長した。
優勝すればプロテストが免除される。勝ってプロに-という欲は「3%くらい…」と言いかけたところで、「あ、でも40%(笑)」と強気に上方修正。「2日目、3日目に自分のプレーができたら、それもあり得る」と貪欲に勝利を狙っていく。