44歳・谷原秀人 ガッツポーズなし19勝目 若手の圧力感じず「俺でいいのかな」
「男子ゴルフ・ANAオープン・最終日」(17日、北海道札幌GC輪厚=パー72)
3位から出た谷原秀人(44)=国際スポーツ振興協会=がボギーなしの5バーディーの67で回り、通算18アンダーで6月以来の今季2勝目を挙げた。前田光史朗と宋永漢(韓国)が1打差の2位。今平周吾と内藤寛太郎がさらに1打差の4位だった。石川遼と蟬川泰果は通算15アンダーの6位、前日首位の香妻陣一朗は14アンダーの8位。
2位に1打リードで迎えた最終18番で、谷原はバーディーとはならず、残した10センチのパーパットをすぐに入れた。ウイニングパットを最後に残して盛り上げるのが通例だが、こだわりのないベテランらしい光景だ。ガッツポーズもない19勝目に「めちゃめちゃうれしい。でも本当に俺でいいのかなと思う」と複雑な気持ちものぞかせた。
終盤、先行していた23歳の前田が16番でボギーとして並んだ。逆に谷原は17番でカラーからパターで6メートルをねじ込みリード。前田と同学年の蟬川を含め、若手の圧力は感じなかった。「もうちょっと伸ばせる選手がいてもいい」と物足りなさも残り、選手会長としては手放しで喜べなかった。
年間複数勝利は2年ぶり。「ゴルフは奥が深い。自分は経験値で戦えている。若手に刺激を受けているが、これからも若手を痛めつけようと思っている」と衰えない意欲をのぞかせた。