「女子ゴルフ・日本女子オープン選手権・最終日」（１日、芦原ＧＣ海Ｃ＝パー７２）

　首位から出た原英莉花（２４）＝ＮＩＰＰＯＮ　ＥＸＰＲＥＳＳホールディングス＝が通算１５アンダーで、２０２０年大会以来３年ぶりの大会２勝目を挙げた。今季初優勝で、２０２１年１１月の大王製紙エリエール・レディース以来、２年ぶりのツアー通算５勝目だった。

　優勝インタビューでは涙はなく、終始笑顔で答えた。「ありがとうございます。いや、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。本当にたくさんの方に応援していただいて自分は幸せ。ありがとうございます」と周囲やギャラリーに感謝。「自分を信じて１８ホール回りきるだけだと思ってた。本当にとても強い絵理香選手と戦って自分も良いプレーができた。ロングでイーグルもよかったが随所にパーセーブ、そこがよかった」と振り返った。

　５月の腰の手術から復帰後８戦目で完全復活を印象づける勝利となった。「変わったところですか？日々の練習が変わりました。どん底を経験して、常に何事も前向きにとらえられるようになった。寝ているより、予選落ちでもプレーしている方がカッコイイんじゃないかと思えるようになった」と、うなずいた。

　２位と１打差、単独首位からの最終日。３日目に続き、２サムで回った菊地絵理香との“一騎打ち”だった。出だしの１番パー５、２オンに成功すると２パットで初バーディー。しかし２番でボギーをたたき、菊地の３番バーディーで首位に並ばれた。

　だが、持ち味の飛距離を生かして５番パー５で２オン。ピンまで５メートルほどのイーグルパットを沈めて、再び単独の首位に立った。菊地に２打差をつけて後半へと折り返すと、１５番のバーディーで突き放し、そのまま３年ぶりの日本一の称号を手にした。

　大会初制覇の２０２０年大会はコロナ禍で無観客開催だったが、この日は９１２７人の観衆が来場。１８番グリーンに詰めかけた大勢のギャラリーから、惜しみない祝福の声が注がれた。