全員「タイガ」 岩田、杉原、長野“タイガース”3人同組 唯一阪神ファンの岩田がアレへ21位発進

 「男子ゴルフ・ACN選手権・第1日」(5日、三甲GCジャパンC=パー72)

 珍しい組み合わせによる予選ラウンドが行われた。岩田大河(24)、杉原大河(23)=ともにフリー、長野泰雅(20)=福岡地行=と、「タイガ」の名を持つ3人が同組でプレーした。岩田は3アンダー69の21位で発進し、杉原と長野は2オーバーの82位でスタート。62で回ったジャスティン・デロスサントス(フィリピン)が単独首位に立ち、65の内藤寛太郎が2打差の2位につけた。

 3人の中で唯一阪神ファンの岩田が“タイガース”をけん引した。最終9番、8メートルのロングパットを沈めてバーディー締めとし、右の拳を握りしめた。3アンダーと上々の出だしに「ラインをしっかり見えた状態で打てたのが良かった」と納得の表情を浮かべた。

 なじみのあるコースで新たな武器も様になってきた。大院大時代、大会コースで月4回ほどキャディーのアルバイトをしていた経験もあり、ある程度の特徴もつかんでいる。序盤からバーディーとボギーが入り交じる展開だったが、4月から使い始めたという長尺パターがさえ渡った。

 8月に京セラドームで阪神-ヤクルト戦も観戦した虎党。好きな選手は佐藤輝で、背番号8のレプリカユニホームも持っている。それだけに“アレ”は意識している。「アレを狙える位置でゴルフしたいのは当然。その緊張感の中でまた頑張れたら」。プロ転向後レギュラーツアー4戦目とキャリアは浅いが、気後れする様子は全くない。

 一方で他の2人は出遅れ、2日目からの挽回を期す。今大会前までの記録で、平均飛距離がツアー2位の飛ばし屋・杉原は「悪くはなかったけど、かみ合わなかった。要所でバーディーを取れたのは良かった」と前を向けば、今季トップ5が2度と初優勝が近い長野は「風に悩まされた。明日はチャンスを作って、まず予選を通過できれば」と話した。

 あくまでも目安だが、日本ゴルフツアー機構によれば、同機構の登録選手(アマチュアやツアーメンバー外を含む)で「タイガ」の名を持つ選手はタイガー・ウッズ(米国)を含めて23人もいる。今年も新たに3人が登録されるなど年々増加傾向だ。ウッズの影響が大きく、岩田、杉原、長野も名前はウッズが由来だ。

 3サムだけに、ややこしい事態も起きた。6番でプレーの合間に、どこからか「タイガ!!」と呼ぶ声が上がった。すると、全員が声の方に振り向いたという。6日には元阪神の鳥谷敬氏が、関西テレビの放送でラウンドリポーターを行う予定。コースはさらに虎色が強くなりそうだ。

 ◆岩田大河(いわた・たいが)1999年4月9日、京都府木津川市出身。8歳の時にティーチングプロの父に誘われてゴルフを始めた。大院大4年時に出場した2021年の関西学生を6打差で優勝。同年11月にツアープレーヤーに転向し、22年4月、下部ツアーのNovilカップでプロデビューを果たした。172センチ、76キロ。

 ◆杉原大河(すぎはら・たいが)1999年11月4日、徳島市出身。5歳からゴルフを始め、生光学園高3年時に四国ジュニア優勝。東北福祉大入学後、2018年に東北アマを制した。19年下部ツアー1勝。23年は9月のバンテリン東海クラシック終了時点で賞金ランク57位。野球は日本ハムの大ファン。175センチ、80キロ。

 ◆長野泰雅(ながの・たいが)2003年5月6日、福岡県篠栗町出身。九州シニア優勝経験のある父・清一さんの指導で9歳からゴルフを始め、小学6年時にプロになると決意。沖学園高3年時に九州ジュニア優勝。22年5月のゴルフパートナープロアマでレギュラーツアーデビューし、同年は賞金ランク30位でシード権を獲得した。趣味はメダルゲーム。野球は巨人とソフトバンクを応援している。170センチ、75キロ。

 ◆名前に「タイガ」を含む選手の日本ツアー優勝 日本選手では、蟬川泰果がアマチュア時代の2022年日本オープン選手権とパナソニック・オープン、プロとしては23年の関西オープン選手権を含めて3勝。タイガー・ウッズは2004、05年のダンロップ・フェニックス、19年の日米ツアー共催のZOZOチャンピオンシップの計3勝を挙げている。

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