岩崎亜久竜 日本OPで決めたツアー初V 逆境乗り越え再び世界へ「アメリカで松山さんと同じ舞台で」

 岩崎亜久竜
 日本オープン選手権でツアー初優勝を果たした岩崎亜久竜=茨木CC
 18番でショットを放つ岩崎亜久竜。通算8アンダーで優勝
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 「男子ゴルフ・日本オープン選手権・最終日」(15日、茨木CC西C=パー70)

 首位と3打差の7位から出た岩崎亜久竜(25)=フリー=が6バーディー、1ボギーの65をマーク。通算8アンダーでツアー初優勝を飾った。日本オープンがツアー初Vは史上7人目。欧州ツアーに本格参戦した今季は海外の壁にはね返され、国内でも不振に陥ったが、立て直してビッグタイトルをつかんだ。石川遼は2打差及ばず大会3度目の2位。東北福祉大4年の岡田晃平が18位でローアマを獲得した。

 眠れる竜の才能がついに花開いた。岩崎は最後の30センチのバーディーパットを沈めて優勝を確実にすると、18番のグリーン脇で待ち受けていた“パパ”と慕う谷口徹と涙の抱擁。日本オープンで成し遂げたツアー初Vに「人生で一番幸せ」と万感の思いに浸った。

 前半3アンダーと順調に伸ばし、単独首位に立った。しかし、優勝を意識し始めた17番でのプレー中、後ろの組で2位につけていた石川の大ギャラリーから歓声が聞こえた。1打差に迫られることが分かると「攻めていくしかない」。最終18番パー5。ティーショットを右ラフのテレビ塔の裏に打ち込んだが、運がいいことにフェアウエー側に10ヤードの救済を受け、残り238ヤードから果敢に2オン。2パットで狙い通りのバーディーを奪った。

 昨季はツアー2位が3度。今季はツアー賞金ランク3位の資格で欧州ツアーに本格参戦したが、出場15戦で予選通過は3度だけで自信は「少しずつなくなっていく感じ」。食事面など環境の適応に苦しみ、体重も7キロ減。国内でも不振に陥ったが、松山英樹も教える黒宮コーチらのおかげで調子を立て直したのが今週だった。

 来季は日本ツアーを主戦場とするが、5年シードを手にして「最終的にはアメリカで松山さんと同じ舞台で戦いたい」と再度の海外挑戦を目指す。クラーク高時代は遠征費をまかなうため、ドーナツ店やコンビニでアルバイトをしていた苦労人は、これからも逆境を乗り越えて世界に羽ばたく。

 ◆岩崎亜久竜(いわさき・あぐり)1997年12月17日生まれ。静岡県出身。クラーク高を経て、日大4年時に出場予選会で25位となり、2021年からプロ活動を開始。22年は2位が3度で賞金ランク3位となった。181センチ、86キロ。

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