今平周吾V 逆転賞金王へ3位浮上 3番ウッド2本態勢奏功「心に余裕がある」
「男子ゴルフ・三井住友VISA太平洋マスターズ・最終日」(12日、太平洋クラブ御殿場C=パー70)
首位で出た今平周吾(31)=ダイヤゴルフ=が2バーディー、2ボギーの70で回り、通算12アンダーで逃げ切って優勝した。開幕戦以来の今季2勝目で通算9勝目。今季獲得額を約9840万円とし、賞金ランキング3位に浮上した。1打差の2位は吉田泰基。通算6アンダーの3位に金谷拓実、市原弘大、杉原大河が並んだ。連覇を目指した石川遼は4アンダーで9位。中島啓太は2アンダーの20位で、賞金ランク1位を守った。
4日間合計で今季最多2万3569人を集めた大会の最後に、賞金王2度の力を見せつけた。最大4打のリードが17番で1打差に迫られた今平は「最後はハラハラという感じになってしまった」。そう振り返ったが、心の奥底では冷静だった。
最終18番パー5は残り90ヤードの第3打の前にグリーンまで行き、落とすべき位置を確認。「悔いは残したくなかった」。60度のウエッジでピン左5メートルにつけた。吉田がバーディーを逃し、悠々とパーで優勝。「ACNの悔しい思いを晴らせたかな。賞金もデカいし、また賞金王も見えてきた」と胸を張った。
10月のACN選手権は最終日の後半に崩れV逸。「あのときは悪かったことを受け入れられなかった。今回はどんな状況も受け入れようと思った」と最後まで平静を保った。
自身初の3番ウッド2本態勢も奏功。ドライバーの代わりに投入したヤマハの新スプーンは飛距離は落ちるが「フェアウエーキープできそうな気がして心に余裕がある」とスコアメークに直結した。
4000万円を加えて賞金ランキング3位に浮上し、1位とは約3450万円差。「残り3戦でもう1勝くらいしたいな」。その先に世界への道がある3度目の賞金王へ照準を定めた。