中島啓太 賞金王の貫禄で単独首位 賞金2位“相思相愛”金谷と同組ワンツー発進

 17番、バーディーパットを沈め、拳を握る中島啓太(撮影・伊藤笙子)
 17番、ティーショットを放つ中島
2枚

 「男子ゴルフ・日本シリーズJTカップ・第1日」(30日、東京よみうりCC=パー70)

 前週賞金王を決めた中島啓太(23)=フリー=が1イーグル、5バーディー、ボギーなしの63でラウンドし、7アンダーで単独首位に立った。同組で賞金ランキング2位の金谷拓実が1打差の6アンダーで2位。2打差3位に吉田泰基と岩田寛、前週優勝の鍋谷太一がつけた。4アンダーの6位は宋永漢(韓国)。3アンダーの7位に米沢連と蝉川泰果が並んだ。前年覇者の谷原秀人と石川遼は2アンダーの9位発進。

 今季のキングがいきなり魅せた。3番パー4の残り114ヤードの第2打。中島が56度のウエッジで放ったショットはピン右20センチに着弾し、奥からバックスピンで戻ってカップイン。右手を突き上げた。

 「完璧なショットが最高の結果になってくれてよかった」。ショットインイーグルを振り返ると、次の難しい4番パー4もパーでしのぎ「流れを作れた」。ここから6、7番の連続を含む5バーディーを積み重ねた。

 賞金王を競い合った金谷と同組。2歳年上の先輩とはプレーやゴルフに取り組む姿勢を尊敬し合う“相思相愛”の関係だけに、初日を終え「あと3日で終わってしまうのが寂しい」と話した。

 激しく火花を散らした前週までの戦いは終わったが、「関係ない。一緒に戦えるということは本当に一番楽しい」。ともにボギーなし。1打差の1、2位発進を振り返る。

 賞金王になれたのも目標の存在であり、好敵手でもある先輩がいたからこそ。「戦う意思を見せてプレーすることが、金谷さんへの恩返しになる。そういう気持ちは忘れずに戦い抜きたい」と手綱を緩めることはない。

 優勝すれば史上5人目(通算6度目)の年間賞金2億円超えとなるが、賞金王として勝ってシーズンを終えることにこだわりがある。「金谷さんとは明日も一緒に回れる。他にもスコアを伸ばしている方が多いので、自分も伸ばして最終組に入り続けられるよう頑張りたい」。視線の先あるのは今季4勝目だ。

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