「女子ゴルフ・ＪＬＰＧＡ新人戦・加賀電子カップ・第２日」（７日、グレートアイランドＣ＝パー７２）

　１０位から出た石田可南子（２９）＝フリー＝が６バーディー、２ボギー、１ダブルボギーの７０をマーク。通算２アンダーの２位に浮上した。

　苦節９度目のプロテストで合格した苦労人。同世代には鈴木愛、藤田光里など、レギュラーツアーで活躍した名前がずらり。「もうベテランですよね」と苦笑いを浮かべる石田だが、４番でダブルボギーを打っても「テストだったら病んでるけど、まあいっかって（笑）」と新人戦を精いっぱい楽しんだ。

　この日は最大瞬間風速１８・９メートルの猛風が吹き荒れたが、返って良かったという。「悪天候は得意じゃないけど、プレーに集中できる。ベストスコアは雨の日なんですよ。割と完璧主義なんですけど、ミスしたら天気のせいにできるのが逆に良かったのかもしれない」。多少のミスがあっても引きずることなくプレー。２番で２０メートル、１６番で１０メートルのバーディーパットを沈めるなど、グリーン上では集中力を最大限に発揮した。

　全体的にスコアが伸び悩む１日で順位を上げ、逆転優勝も見えてきた。苦労してプロテストに受かった石田にとって、新人戦は「ボーナス」といえるごほうび。しかも初の賞金が出る。

　昨年１８０万円だった優勝賞金は、今年２７０万円に増額。欲しかったトラックマンも手が届くかも知れない。「初任給みたいなものかなって（笑）。より多くの賞金をゲットできるように頑張りたい」と２９歳の新人が夢のあるプロ生活に胸を躍らせた。