女子ゴルフ・藤田かれん レギュラーツアー本格挑戦「“ハナサカ”すことができれば」29日・ダイキンオーキッドレディース開幕
国内女子ゴルフツアーが29日、ダイキンオーキッドレディースから開幕する。アマ時代から“鳴り物入り”でレギュラートーナメントに参戦し、一気にスター選手へと駆け上がる選手もいれば、一歩一歩経験を積み重ねてチャンスを手にする選手もいる。
百花繚乱(りょうらん)のトーナメントで、昨年のファイナルQT3位という好成績を残し今季前半戦の出場権を得た藤田かれん(23)=ライク=は、紛れもなく後者であり、その足取りゆえに、エールを送る者も多い。
滋賀県米原市出身の藤田は高校卒業後の2019年からプロテストに合格する21年暮れまで、地元にほど近い琵琶湖CCで研修生として腕を磨いた。
そして、同コースで開催されるステップアップツアー・ヤンマーハナカサレディースにアマチュア時代の2度を含め、4回出場。アマ時代の、プロとの試合はこの大会だけであり、プロ入りと同時にヤンマーホールディングスとスポンサー契約も交わしている藤田は文字通り、この場所で育った選手だ。
同大会は今年、ステップアップツアーの開幕戦として4月4日から、有観客での3日間大会を琵琶湖CC(栗東・三上コース)で開催する。
藤田は今月15日、同大会のメディアブリーフィングに駆けつけた。ステップアップでの優勝はできなかったものの、秋口以降は優勝争いに絡み「緊張もあり、楽しくもあった。ステップで常に5位以内くらいでないと(レギュラーでは)通用しない」ということを学べたことも、ヤンマーハナサカをはじめとする下部ツアーでの経験があってこそ。
その上で手にした今季前半の出場権。「ステップでの初優勝はかないませんでしたが、レギュラーツアーで“ハナサカ”すことができれば」と大会への恩義を示しつつ、今季への目標を口にした。
同席したヤンマーホールディングス・村山努スポーツビジネス室室長は「いつも桜が咲く時期に開催するこの大会から多くの選手が飛躍していきました」と同大会の存在感をアピールすると同時に、“卒業生”の藤田には「レギュラー開幕戦のダイキンオーキッド優勝の副賞に、長年、弊社のプレジャーボートを提供しており、藤田プロには是非そこを目指してほしい」と激励。
女子では珍しく5番アイアンを操るパワーを武器に29日、藤田のレギュラーツアーへの本格挑戦がいよいよ始まる。