「女子ゴルフ・ダイキン・オーキッド・レディース」（２９日開幕、琉球ＧＣ＝パー７２）

　女子ゴルフの国内ツアー開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディースが２９日に沖縄県南城市の琉球ＧＣ（６５９５ヤード、パー７２）で始まる。開幕前日の２８日はプロアマ戦が行われ、２２、２３年と２年連続の年間女王に輝いた山下美夢有（２２）＝加賀電子＝がコースを回って最終調整。海外メジャーやパリ五輪など、今季は積極的に海外挑戦するため、オフは体作りに取り組みハードスケジュールでも戦い抜ける体に仕上げてきた。

　若き女王が開幕に合わせてきっちり仕上げてきた。山下はオフに体作りをテーマに掲げて、地元で肉体改造に着手。「体重は変わってないけど、筋肉量は増えた。去年より絞れてきたかな」と早くも手応えを感じている様子だった。

　今季は海外メジャーＶ＆パリ五輪でのメダル獲得を目標とするが、海外と日本を行ったり来たりのハードスケジュールが待っている。１年間を通してバテない体を手に入れることが必要になる。昨季は前半戦で４勝の固め打ちをしたが、後半戦に失速。８月の海外メジャー・ＡＩＧ全英女子オープン出場後、翌週の国内戦・ＣＡＴレディースでは予選通過後に体調不良で棄権するなど、過密日程の影響が出た。

　練習内容は例年とあまり変化がなかったが、徹底的に走り込みを増やしたという。距離は決めず「とりあえず自分が限界だと思うくらいまで」と納得するまで走った。食事面でも脂っぽいものは避けるなど意識を変え、「外食は少なくて、あまり太ることもなかった」と体作りに集中した。

　国内では偉業も懸かる。今季も年間ポイントレースをトップで走れば、１９８８年のツアー制施行以降では００～０５年の不動裕理以来、史上２人目の３年連続女王の快挙を達成する。ただ、「技術もレベルアップをしないと（女王は）取れない」と慎重なコメント。とはいえ体も仕上げて準備は万全。２２、２３年はそれぞれ５勝を挙げたが、「気づいたら５勝していたっていう感じだった」と振り返る。開幕前に数字的な目標を掲げていたわけではなく、がむしゃらにシーズンを戦った結果。「今年も変わらずかな」と自然体で開幕に臨む。