鈴木愛 小祝とのプレーオフ死闘制した 価値あるツアー20勝目 3つの“嫌い”克服で

 「女子ゴルフ・Vポイント×ENEOS・最終日」(17日、鹿児島高牧CC=パー72)

 荒天のため10番からの9ホールで争われ、首位から出た2017、19年賞金女王の鈴木愛(29)=セールスフォース=が5バーディー、2ボギーの33で回り、通算10アンダーで並んだ小祝さくらとのプレーオフを制して2週連続優勝を果たした。ツアー通算20勝目。第2日を終えて決勝ラウンドに進んだ50人をさらに絞り込むセカンドカットを実施。通算1アンダーまでの37人が競技に臨んだ。

 自身3度目の2週連続優勝。鈴木は三つの「大っ嫌い!」を払拭し、価値ある通算20勝目をつかんだ。

 一つ目は、前週の明治安田レディス優勝時にも話題になったトレーニング。「すごくつらいけど、やらなきゃ今を維持することも難しい。トレーナーさんに『これで本当にうまくなるの?』って文句を言いながら、最近は当たり前にやっている」

 二つ目は雨。「かっぱを着てスイングするのも苦手だったし、ドライバーを打つのがすごく嫌だった。インパクトでボールが滑る。でも、今のドライバーにしてからそのイメージが消えた」という。

 三つ目は、今大会前までは3勝5敗だったプレーオフ。スタートの10番で70センチを外し、15番で1メートルを外して2つのボギーを記録したものの「9ホールしかないし、怒っていてもしょうがない」と切り替えた。12番からは3連続バーディー。17番パー3でも1・5メートルにつけてバーディーを奪取。プレーオフも、たじろぐことなく冷静に臨んだ。

 「若い子たちにガンガン押されるので、『まだまだやれるぞ、今年の鈴木愛は違うぞ』と見せつけたかった」

 プレーオフの2ホール目は第2打をバンカーに入れながらも、抜群の集中力で3メートルのパーパットを沈めた。初日にダブルボギーをたたいた18番が、心技体の充実ぶりを周囲に納得させる舞台になった。

 これでプレーオフは4勝5敗。五分に戻す日が、5月9日に迎える30歳の誕生日より早くやって来るかもしれない。

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